やり直し中学英語 #23『仮定法』の動画要約

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やり直し中学英語 #23 仮定法 ~過去形で現実から距離をとる~

中学英語のおさらい解説動画シリーズ、第23回目は『仮定法』です。仮定法も過去形の応用に過ぎません。過去形の感覚という基礎的なことから、京都のぶぶ漬け表現(!?)という発展内容についても言及しています。

※こちらの記事は、中学英語のおさらい動画の内容を要約したものです。

動画内容は書籍『中学英語イメージリンク』に準拠しています。動画とあわせてご活用ください。

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導入・目次

過去形の感覚

仮定法も過去形を用いた表現方法の1つに過ぎません。そのため、まずは過去形の感覚を見ていきましょう。
過去形の前に現在形から。現在形は英語で present form と呼ばれます。present は pre「目の前に」、sent「存在する」から成り立っています。

要するに「目の前にある」ように感じているときに用いる表現というわけですね。

一方で、過去形は英語で past form と呼びます。

past はもともと動詞 pass(通り過ぎる)の過去分詞 passed が変化したもので、「完全に通り過ぎた状態」を表します。

ここから past の基本イメージは「遠くに離れている」になります。

現在形が「目の前にある」と感じているときであるのに対して、過去形は「目の前から離れている」ときや「距離をとりたい」ときに使うわけですね。

中学英語イメージリンク

丁寧な依頼表現

過去形の応用として、「仮定法」の前に「丁寧な依頼表現」を見ておきましょう。
依頼表現の比較

Will you go to the supermarket for me?
Would you go to the supermarket for me?

Will you も Would you も相手に何かをしてもらいたいときに使う表現ですが、ニュアンスには違いがあります。

will は現在形なので Will you … ? は相手がいまもっている思いをストレートに聞くような、率直な物言いになります。

たとえば、母親が学校から帰ってきた子どもに対して「おつかいに行ってくれる?」と聞いているような場面を想像してもらえたらと思います。

このセリフは言ってみれば「あなたはおつかいに行く気がある?」みたいな感じで、自分が子どもなら、ちょっと反発したくなってしまいますね。

そこで will の過去形である would の出番です。

過去形は「遠くに離れている」と述べましたが、Would you … ? にすることで相手の「思い」を遠いところにあるものとして尋ねているような言い方になるわけです。

さきほどと同じ状況だとしても、「あなたはおつかいに行く気があったりする?」と少し譲歩して聞いているような感じになります。

聞き手の子どもとしても、自分のいまの思いや気持ちへの配慮が感じられる分だけ、少しマシな感じがしますよね。

このように過去形で距離をとることは、目の前のところに余地を生みだすことにつながります。その余地の分だけ、丁寧な表現になるわけです。
過去形にすることで、相手の「思い」を遠回しに尋ねるニュアンスになります。

Will you (~する気がある?/~してくれる?)
Would you (~する気があったりする?/~してくれない?)

仮定法

同じような過去形の応用として、過去形にすることで、現実から距離をとって、その余白に気持ちを込める「仮定法」という表現方法について見ていきましょう。
I wish I could go with you.

I wish I could は「~できたらいいのに」という意味です。

「いまから釣りに行かない?」というお誘いに対して、過去形 could を用いることで現実から距離をとっています。

そして、現実のところに空いた余白に「一緒に行きたかったけど行けなくてごめんね」のような気持ちを込めているわけです。

このような過去形の使い方を「仮定法」と呼びます。仮定法も結局のところは「遠くに距離をとる」という過去形の基本イメージから派生したものでしかありません。

なお、余白にどんな気持ちを込めるのかは話し手次第です。

このセリフで言えば「ごめんね」と謝る気持ち以外にも「一緒に釣りに行けなくて残念」という気持ちを込めることもできます。

どういう気持ちが込められているのかは状況によって異なるので、文脈から読み取るようにしてください。

仮定法は「非現実的な前提条件」と一緒に使われることが多いので、それも確認しておきましょう。

If I had time, I would go to the cinema tonight.

If I had で「もし私が~をもっていたら」、I would で「~するのに」という意味です。

「If+過去形」で「非現実的な前提条件」を表しています。

どういうことかというと、実際のところ時間はないわけですが、過去形 had を使うことで、「もし時間があったなら…」と現実にはありえない前提を置いている、というわけです。

これも過去形の「遠くに距離をとる」働きを応用したものですね。

If I had time に続く文で、I would と過去形を使っています。

これは1つ前の例文と同じで、過去形にすることで現実から距離をとって、その余白に「映画館に行きたかったなぁ」のような気持ちを込めているわけです。

過去形にすることで、現実から距離をとり、その余白に気持ちを込めることができます。

If+過去形は、非現実的な前提条件を表し、助動詞の過去形にすることで、その余白に気持ちを込めます。

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CoffeeTime

▼今井くんとの対談

・距離をとる・時間をかけることで角が立たないようにする
・歴史が長いほど遠回しな言い方を使いやすい
・京都特有の遠回しな表現「ぶぶ漬けでも…」
・距離感をとる感覚は日本人にも理解できる

編集後記

今回の Coffee Time では「京都のぶぶ漬け」について触れています。

実は収録では「イギリスの紅茶」も取り上げていたのですが、あまりにも話が長すぎたので編集で泣く泣くカットしました。もしご希望ありましたら、短編動画として切り出すことも検討するのでリクエストください。

なお、「イギリスの紅茶」の元ネタは Twitter のこちらのツイートになります。

動画を見ていただいた後だと、どういう内容を話していたのか想像できるはず。ご興味ありましたら、どうぞ~(遠藤)