中学英語をざっくりおさらいできる解説動画シリーズをはじめました。こちらの記事では、動画を要約したものを掲載しています。
第1回目は『主語・動詞』です。私たちとネイティブにおける「モノの見方の違い」が、どのように単語の並べ方に影響を及ぼしているのかを説明します。
導入
![]() | 第1回目のテーマは「モノの見方の違いから主語、動詞を捉えよう」です。 英語に苦手意識をお持ちの方に意識してほしいことは、日本人もネイティブも同じ人間だということです。私たちもネイティブも見えているものは同じです。 ただ、どういう風に見るかが違っています。そのようなモノの見方の違いを「日本語と英語の違い」という観点から解説していきます。 |
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モノの見方の違い
![]() | 例文として「貸してあげてもいいよ」というセリフを取り上げます。 |
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![]() | ・日本語:貸してあげてもいいよ。 ・英語:I can lend you some. この日本語と英文を比べてみましょう。 |
![]() | 英語側には「I」や「you」「some」など日本語側には出てきていない単語が出てきています。 逆に、日本語には「私」も「あなた」も「いくらかのマンガ」も出てきていません。 しかし、どうして、これらの言葉が省略されていても、私たち日本人は言っていることがわかるのでしょうか。 |
![]() | そのようなことができる理由は、日本語の世界では「場に入り込む」からです。 話し手は、その場に入り込んだ状態で物事を述べます。その場に存在している人や物は、そこにあるのだから、わざわざ取り上げて言う必要はないというわけです。 つまり、話し手の視界を前提として物事を述べるわけです。そして、聞き手も話し手になったつもりで状況を描いて、話の内容を理解します。 |
![]() | 一方で、英語の世界では、話し手は「場から切り離された状態」で物事を述べます。 英語では、その場に存在している・存在していないに関わらず、表に出す必要があります。 つまり、英語は真っ白なキャンバスに状況を描写するようなものなのです。そして、聞き手はその描かれた絵を見て、何を言っているのかを理解するわけです。 |
![]() | 英語では話し手が絵を描く必要があります。そして、その絵には人や物がすべて登場していなければいけません。ここから、英語には「主語が必要」ということが自然と導かれます。 |
![]() | ▼今井くんとの対談 ・視点の違いが文の組み立て方の違いにつながっていることがわかった。 ・日本人からすると英語は客観的で、臨場感に欠けるように聞こえてしまう。 |
語順
![]() | 「モノの見方の違い」が「語順」にどう反映されているのかを見ていきましょう。 日本語の語順モデルは「銃を撃つゲーム」です。手元にある実際の銃のような機械を操作して、画面上に出てきた敵を撃っていきます。 一方で、英語の語順モデルは「シューティングゲーム」です。手元にはレバーとボタンがあって、画面上に表示されている自分の機体を操作して敵に弾を当てます。 |
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![]() | ▼日本語の「銃を撃つゲーム」の流れ ①敵を ②撃つ 日本語の語順で言えば「何々をどうする」にあたります。 |
![]() | ▼英語の「シューティングゲーム」の流れ ①自機が ②撃つ ③敵を 英語の語順で言えば、「主語・動詞・目的語」となります。このように語順もモノの見方に沿った形で並べられます。 |
![]() | ▼英語の特徴 ・話し手が場から切り離される ・真っ白なキャンバスに絵を描く ・登場人物はすべて表に出す |
![]() | ▼今井くんとの対談 ・英語の語順は、学校で教えられたときは不自然に思ったけれど、視点がわかれば自然に思える。 ・英語を訳したときに出てくる日本語も、私たち日本人にとって不自然なものが多い。(英語の世界観を残したままの日本語訳になりがちだから) ・英語を英語の世界観で捉えなければ、英作文や英会話で難しくなる。 |
主語・be動詞・一般動詞
![]() | I play soccer.(私はサッカーをする) I が「主語」、play が「動詞」です。 主語は「文の主人公」であり、その文が誰の話なのかを表しています。 動詞は主に「動き」を表します。主語がどのような動きをするのかを表します。 |
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![]() | 英語は、文の主語が誰なのかを重要視します。話し手のことなのか、聞き手のことなのか、それとも第三者のことなのか。これらの区別を表すのが「人称」です。 ・一人称:話し手を含む |
![]() | I am Taro.(私は太郎です) am は「be動詞」です。 「私=太郎」のようにbe動詞は「イコール」でつなぐ働きをします。 |
![]() | be動詞は主語によって形を変えて使います。 |
![]() | I play soccer.(私はサッカーをする) play が「一般動詞」です。「~をする」という動きを表しています。 イラストにあるように「矢印」のイメージで捉えるとよいでしょう。 |
![]() | 一般動詞は、3人称・単数・現在形の場合は s を加えます。 |
![]() | ▼今井くんとの対談 ・3単現の s は知っているだけでOK。無理に覚える必要はない。 |
編集後記
初めての動画撮影ということで下準備が思ったよりも大変でした。動画として公開している部分は25分程度ですが、前後の準備やサムネイルの撮影などで合計1時間半ほどかかり、収録後はクタクタになりました。
出演している遠藤も今井も、最初ということもあり堅さがありますが、収録をこなしていくうちに少しずつ慣れていくと思うので、末永くお付き合いをいただけると嬉しいです。
動画をご覧いただいて、何かお気づきの点やご質問等ありましたら、お気軽にコメントください。いいねやチャンネル登録をいただけると飛び上がって喜びます。どうぞよろしくおねがいします。(遠藤)
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