英語の助動詞の意味・用法まとめ

このページの読了時間:約1020

willやcanなどの助動詞の意味・用法をまとめました。それぞれのコアイメージも掲載しているので、似たような意味になる助動詞も、そのニュアンスの違いをつかむことができます

スポンサーリンク

助動詞とは

英語の助動詞は「話し手の心理や判断」を表します。

助動詞を使うと、話し手が「こうしよう/こうかもしれない/こうしなければいけない」などと頭の中で考えていることを表せるとともに、「現実や事実の話ではない」ということも表せるわけです。

助動詞を表す modal auxiliary verb の “modal” とは

学校で習う will, can, must… などの助動詞のことを英語では modal auxiliary verb と呼びます。

しかし、実は auxiliary verb だけで「助動詞(補助の動詞)」という意味になります。では、modalとはいったい何者なのでしょうか?

辞書を引くと、modal は mode(モード)の形容詞であり、「モードの」という意味だと書かれています。

でも…、これだけではよくわからないですよね。そこで、もう少しみなさんに馴染みのある例を挙げながら説明していきましょう。

スマートフォンの「マナーモード」

スマートフォンに搭載されている「マナーモード」「機内モード」のモードは、このmodeのことです。

たいていの機種で、マナーモードにすると「着信音を消すが、通話やメールは可能な設定」になります。

また機内モードにすると「通信をオフにして、通話もできないようにするが、音はそのままの設定」になります。

このような「ある状態を実現する設定一式」のことをmodeと呼んでいます。

モードの特徴として「スマートフォンは設定したモードに制限される」ことと「モードは同時に1つしか設定できない」ことが挙げられます。

英文の「助動詞モード」

いままで述べてきたことは英語においても同じように当てはまります。

modal auxiliary verb とは「ある状態を実現する設定一式(モード)の助動詞」のことです。

つまり、助動詞のwillを使うということは、英文を「willモード」に設定することと同じなのです。

またスマートフォンのモードと同じく「英文は設定した助動詞モードに制限される」ことと、「助動詞は同時に1つしか設定できない」ことが助動詞の特徴として挙げられます。

助動詞の位置

次に「助動詞の位置」と絡めて、実際に助動詞がどう英文の中で役割を果たしているかを確認していきましょう。

例文:Taro “The phone is ringing.” Mamoru “I‘ll get it.”(太郎「電話が鳴ってるよー」、守「俺が電話をとるよ」)

この例文から、助動詞が使われている I will get it.を取り上げます。

このように平叙文では「主語+助動詞+動詞の原形」の語順になります。

助動詞の位置は「主語の後、動詞の前」となるわけですね。

助動詞の位置はわかりましたが、それでは助動詞がこの語順でどのようにモード設定をしているのでしょうか。イメージで確認しましょう。

助動詞は「主語を引っ張って、モード設定の中に入れる」ことと、「そのモード設定内のこととして、動詞を制限する」という2つの働きをします。

このようにして助動詞は英文にモード設定をしているわけなのですね。

主な助動詞の一覧

ここまで助動詞そのものについて話をしてきました。ここからは個々の助動詞のコアイメージ、用法や意味を一覧で表示します。詳しい解説は詳細記事にてご確認ください。

will

willのコアイメージは話し手の「確信度の高い思い」です。

willの主な用法は「意志」「見通し」「依頼」です。

willの用法 意味 備考
意志 こうしよう! その場で思い描く
拒否 どうしてもこうなる 話し手の思い描いた中での話
推量 きっとこうだろう 鮮明な見通し
未来 きっとこうだろう 未来時を表す単語と共に
法則 そういうものだよね 話し手がそう見なしている
推量 (Will you …?) こうするのかな? 見通しを相手に投げかける
依頼 (Will you …?) こうしてくれますか? お願いを相手に投げかける

▼willの詳しい解説

学校では未来形として習うwillですが、未来以外に意志や推量や依頼などたくさんの用法があります。この記事ではwillのコアイメージから、willの幅広い用法を解説しました。

▼willとbe going toの違い

置き換え問題でよく出てくる will と be going to ですが、実際にはニュアンスが違っていて、必ずしも置き換えられるわけではありません。この記事ではイメージを元に、その違いを解説します。

can

canのコアイメージは話し手が思う「根拠に基づいた可能性」です。

canの主な用法は「能力」「許可」「依頼」です。

canの用法 意味 備考
可能性 ~することがある
~がありうる
根拠に基づいた可能性
可能性の否定 ~はずがない 可能性を否定した強い表現
能力 ~できる 根拠のある能力
実際にある程度できるとみなされる
許可 ~してもよい 所有物を使う可能性を提示
命令 ~してくれてもいいのよ 可能性を提示して促す
依頼 ~してもらえますか? 相手に可能性を聞く

▼canの詳しい解説

「できる」の意味で有名なcanですが、能力以外に可能性や許可、依頼、命令などの用法があります。この記事ではcanのコアイメージから、canの用法を解説しました。

▼canとbe able toの違い

学校の置き換え問題で良く出てくるcanとbe able toですが、これらにニュアンスの違いはあるのでしょうか。イメージで解説しました。

▼依頼を表すWill youとCan youの違い

依頼表現のWill youとCan you、両方とも「~してくれませんか?」と訳してしまうと違いがわからなくなってしまいますよね。今回はイメージと絡めながら最適な日本語訳を追求してみました。

▼Can you speak English?とDo you speak English?の違い

外国人の方に「英語は話せますか?」と聞きたいときに"Can you speak English?"と"Do you speak English?"のどちらが望ましいのか、シチュエーションごとに解説しました。

must

mustのコアイメージは「これしかないモノが迫ってくる」です。

mustの主な用法は「義務」「強い確信」「強いオススメ」です。

mustの用法 意味 備考
義務 ~しなければいけない やらなければいけないことが迫ってくる
やらなければいけないことを押し付ける
禁止 ~してはいけない やってはいけないことが迫ってくる
やってはいけないことを押し付ける
強い確信 ~に違いない 唯一の選択肢
強いオススメ 絶対に~するべきだよ オススメを強力にプッシュ

▼mustの詳しい解説

「しなければいけない」の意味で有名なmustですが、義務を表す以外に禁止や強い確信、強いオススメなどの用法があります。この記事ではmustのコアイメージから、mustの用法を解説しました。

▼mustとhave toの違い

学校の試験で置き換え問題としてよく出されるmustとhave toですが、実際にはニュアンスの違いがあること、ご存知でしたか?その違いをイメージを使って解説しました。

may

mayのコアイメージは「上から下への許容」です。

mayの主な用法は「許可」「推量」「祈願」です。

mayの用法 意味 備考
許可 ~してもよい 上から下への許可
不許可 ~してはいけない 上から下への不許可
推量 ~かもしれない ある出来事が想定される(許容範囲内)
祈願 ~でありますように 願いごとを神様の許容範囲内に入れてもらう

▼mayの詳しい解説

助動詞のmayの主な意味は「~してもよい(許可)」と「~かもしれない(推量)」ですが、実はこの2つ、ある共通のイメージから発生していることご存知でしたか?この記事ではmayのコアイメージから、mayの用法を解説しました。

▼mayとcanの違い

許可を求めるMay IとCan Iの用法や、mayの推量とcanの可能性などは、意味が似ていてどちらを使えばいいのかわかりにくいことがありますよね。この記事ではイメージを使って、mayとcanの違いを解説しました。

▼mayの慣用句 may well と might well の解説

mayの意味は「~かもしれない」なのに、may wellの意味は「~するのもわかる」!?なぜそうなるのか不思議ですよね。この記事ではmayとwellのイメージから徹底解説しました。may wellとmight wellの違いも取り上げています。

▼mayの慣用句 may as well と might as well の解説

may as wellの意味がなぜ「~した方がよい」になるのか、さっぱりわからない…ーーそんな悩みも今日ここまで!歴史的経緯を踏まえつつ、イメージを使って徹底的に解説しました。

should

shouldのコアイメージは話し手の中での「自然に導かれる先にあるもの」です。

shouldの主な用法は「義務・当然の行為」「確信」「意外・驚き」です。

shouldの用法 意味 備考
義務・当然の行為 ~するべきだ 普通はこうするよね
提案 ~するべきだ これまでの経験から自然に導かれることとして提案する
確信 ~のはずだ 普通はこうなるよね
意外・驚き いったいどうして~なのか どうしてそれが自然に導かれる先にあるものなのか?
これまでの経緯を踏まえた上での行為(判断の根拠) (肯定的文脈)~するのも…だ
(否定的文脈)~するなんて…だ
経緯→行為という流れに対する話し手の判断を表している

▼shouldの詳しい解説

助動詞のshouldの主な意味は「~するべきだ(義務)」と「~はずだ(確信)」ですが、実はこの2つ、ある共通のイメージから発生していることご存知でしたか?この記事ではshouldのコアイメージから、shouldの用法を解説しました。

▼shouldとmustとhave toの違い

must、have to、shouldはそれぞれ「義務」を表しますが、ニュアンスはどう違うのでしょうか。具体的な場面を挙げて解説しました。

shall

shallのコアイメージは話し手の中での「疑いなく導かれる先にあるもの」です。

shallの主な用法は「予言・決意」「法律・命令」「申し出・提案」です。

shallの用法 意味 備考
予言・決意 必ずや~になる 人の意志を超えたものによって疑いなくこうなる
法律・命令 ~とすること 神や法律、契約条項などによって疑いなくこうする
申し出・提案 Shall we …?
~しましょうか?
相手もそうするつもりがあることがわかっている上での申し出
Are you ready? の代わりに使われることもよくある
Shall I …?
~しましょうか?
相手に「私がやるべきこと」を問いかける
丁寧でフォーマルな表現

▼shallの詳しい解説

shallといえば Shall we ~?(~しませんか?)が有名ですね。しかし、shallは実際のところどのような単語なのでしょうか。この記事ではshallのコアイメージから用法を解説しました。

【お知らせ】

助動詞に関する記事を一冊の電子書籍『英文法イメージリンク〜助動詞〜』にまとめました。公開記事との違いは次の通りです。

  • 練習問題を設けました。
  • 参考例文を追加しました。

また電子書籍なので、キーワードで横断的に検索することができます。リファレンス用などとしてぜひご活用ください。

【宣伝】

基本的な英単語のコアイメージをつかむことはとても大切!一日一つ基本英単語のコアイメージを学んでいける英会話教材『英会話エクスプレス6ヶ月コース』を使えば、無理なく英語のイメージを貯金していくことができます。詳細はこちら

grammar-imagelink-modal-auxiliary-verb_banner imagelink_banner1 imagetrace_banner1 experss_6months

シェアする

Masayoshi Endo

英語と日本語の研究をしています。専門分野は認知言語学です。著書は『英会話イメージリンク習得法』『英会話イメージトレース体得法』、英会話教材『英会話エクスプレスシリーズ』。英会話エクスプレス出版代表。日本認知言語学会所属。