助動詞 may のイメージと意味・用法まとめ

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~かもしれない」の意味で有名な may ですが、他にも用法があります。この記事では may のコアイメージを元に、may の持つ意味・用法(「許可」「推量」「祈願」)について解説します。

mayのコアイメージ

mayのコアイメージは「上から下への許容」です。

mayは上の立場の者から下の立場の者へ許容範囲を示すようなイメージで捉えるとよいでしょう。

mayの主な用法は「許可」「推量」「祈願」です。

「~かもしれない(推量)」はある出来事が許容範囲内である(想定される/想定できる)イメージから発生しています。

※mayは「許容」がコアイメージなので「想定される」と「想定できる」という2つの表現のうち、どちらかと言えば「想定される」ニュアンスのほうが強くなります。

「~でありますように(祈願)」は願いごとを神様の許容範囲内に入れてもらう(現実のものにしてもらう)イメージから発生しています。

mayの用法

許可

例文:Visitors may use this room.(入館者はこの部屋を使ってもよい)

権威や公権力を背景に上から下へ許可を与えています

mayはその権威主義的なニュアンスから会話ではあまり使われません。例文も美術館などにおける注意書きのような感じです。

比較:Visitors can use this room.(入館者はこの部屋を使えますよ)

会話の場合は may ではなく can が使われます

許可を求める:May I ~?

例文:May I ask you a personal question?(個人的な質問をしてもよろしいでしょうか?)

May I ~(~してもよろしいでしょうか?)は相手に許可を求める丁寧な表現です。

不許可

例文:You may not take photos.(写真をとってはいけません)

権威や公権力を背景に上から下へ不許可であることを伝えています。この例文も注意書きの文言のイメージです。

比較:You mustn’t take photos.(写真をとってはいけない)

「写真をとってはいけない!」と目の前の相手にぐいぐい圧力をかけています。mustn’tは強制的な禁止というイメージです。

推量

例文:We may have some rain tomorrow.(明日いくらか雨が降るかもしれない)

mayの表す「~かもしれない(推量)」は「ある出来事が想定される(許容範囲内である)」というニュアンスの表現です。

雨が降るかどうかは話し手もわかりませんが、雨が降ることが想定される(想定できる)ときに使われます。

なお、mayの表す確信度はだいたい50%と説明されますが、この50%という数字は確証が持てていないことに由来しています。

50%という数字はひとつの目安にはなりますが、数字に囚われすぎると逆にmayのイメージをうまく捉えられなくなってしまうのでご注意ください。

厳密に言えば、この例文も話し手の中では「降る:降らない=50:50」にはなっていません。なぜならば「降るかも」と言っている時点で、どちらかというと雨が降る方を想定しているからです。

「降るかもしれないし、降らないかもしれない」ーここまで言ってはじめて50:50になります。

例文:He may be rich but he is stingy.(彼は金持ちかもしれないが、ケチだ)

“may ~ but …”は「~かもしれないが、…だ」という意味で、butに続く「…」の部分に話し手自身の考えが述べられています。

このようにmayの表す「~かもしれない」は話し手の考えとは距離があるものを表現するときにも使えます

祈願

例文:May your days be merry and bright!(あなたの毎日が愉快で輝かしいものでありますように!)

mayの表す「~でありますように(祈願)」は「そういったことが許されますように」というイメージの表現です。

祈願文は”May+主語+動詞の原形”という命令文の形式ですが、「(誰かに)~しなさい」と命じているわけではなく「現実のものになれ」というニュアンスを表わしています。

なお、祈願文はグリーティングカードなどではよく見かけますが、日常会話ではあまり使われません。これは日本語でも同じですね。

まとめ:mayの用法

mayのコアイメージは「上から下への許容」です。

mayの主な用法は「許可」「推量」「祈願」です。

mayの用法 意味 備考
許可 ~してもよい 上から下への許可
不許可 ~してはいけない 上から下への不許可
推量 ~かもしれない ある出来事が想定される(許容範囲内)
祈願 ~でありますように 願いごとを神様の許容範囲内に入れてもらう

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コメント

  1. 嵐ラブ より:

    mayのコアイメージである「上の立場の者から下の立場の者へ許容範囲を示すイメージ」は大変納得できました。「許可」では”may”の代わりに”can”を使用することも勉強になりました。

  2. くろね より:

    mayの持つコアなイメージが「立場が上の者から下の者への許容」という説明はとてもしっくりくるものでした。主に注意書きなどで使われて、話し言葉では使われないということも、そこから派生していると考えるとわかりやすかったです。

  3. けいすけだいすけ より:

    mayは普通の会話では推量と許可くらいしか使わず、祈願はグリーティングカードなどでの定番表現しか使わないので、その存在自体忘れていましたが、改めて使い方を勉強できて良かった。会話ではあまり使われないことも明記しても良かったかもしれない。推量と許可に比較の例文があったのは大変役に立った。

  4. baribary より:

    教科書でMayについての項目には祈願の使い方が記載していないことが多いのでとても参考になりました。

  5. 10Fu より:

    上から下への許容が人の上下関係かと思ってしまいましたが、天使の絵があることで上は天、下は人であることがわかりました。ついでにmerryが輝かしいという意味だということを初めて知りました。may be が出てくるかなと思っていましたけどなかったですね、こちらも知りたかった。

  6. トラベラー55 より:

    上の視点から下に対する広い許容、という神の視点はそういう宗教の文化に生まれないと身に付きにくいですよね。

  7. ねこまんま より:

    may は上から目線で使う単語だという事は知っていました。それと、「~かもしれない」という用法もなんとなく知っていました。が、祈願の意味で使われることは初めて知りました。でも解説を読むとなるほどと頷けます。

  8. バンプ より:

    mayの用法を改めて認識できる良い記事でした。mayの祈願というと時期柄、may i wish you a merry christmas and a happy new yearという定番のフレーズが頭に浮かびました。下から目線で神様にあなたの事を祈願するという事で、他の許可や、推量の用法と合わせてコンセプトが頭にすっと入ってきました。

  9. 毎日平凡 より:

    推量の意味とコアイメージを繋げるのが、私には少し難しかったです。

  10. トム より:

    mayのコアイメージの「上から下への許容」という表現と天使が下をみている絵を関連付けることでとても理解しやすくなりました。過去に見てきた中でも上位に入るほどすんなりと理解出来、覚えやすかったです。