must、have to、should はそれぞれ「義務」を表しますが、ニュアンスはどう違うのでしょうか。must、have to、should のコアイメージを元に、「あなたは英語を勉強しなければいけない」という例文でその違いを解説しました。
mustのコアイメージ
mustのコアイメージは「これしかないモノが迫ってくる」です。
mustの主な用法は「義務」「強い確信」「強いオススメ」です。
※助動詞 must の持つイメージ・意味についての詳細は「助動詞 must のイメージと意味・用法まとめ」をご参照下さい。
have toのコアイメージ
have to doの主な意味は「(状況的に)~しなければいけない」です。
※ have to についての詳細は「must と have to の違い > have to のコアイメージ」をご参照下さい。
shouldのコアイメージ
shouldのコアイメージは話し手の中での「自然に導かれる先にあるもの」です。
shouldの主な用法は「義務・当然の行為」「確信」「意外・驚き」です。
※助動詞 should の持つイメージ・意味についての詳細は「助動詞 should のイメージと意味・用法まとめ」をご参照下さい。
例文解説:mustとhave toとshouldの違い
must
例文:You must study English.(あなたは英語を勉強しなければいけない)
話し手が「英語を勉強することが非常に重要で、そうしなければいけない」と思って、伝えているニュアンスになります。
mustが表す「義務」は話し手自身の気持ちから発生しており、ごく主観的な物言いになります。また選択の余地もなく、そうするしかないというニュアンスも含みます。
この例文が使われる状況として考えられるのは、親が子どもに無理やりにでも英語を勉強させようとして述べるセリフのようなイメージです。
子ども | (辟易としながら)ねえ…、どうして英語を勉強しなくちゃいけないの? |
親 | それはね…(あれこれ説明する) |
子ども | えー、私、もう勉強したくない! |
親 | もうっ!わがままばっかり言わないで。とにかくあなたは英語を勉強しなくちゃいけないの! |
have to
例文:You have to study English.(あなたは英語を勉強しなければいけない)
状況的に「英語を勉強する必要があり、そうしなければいけない」ということを伝えているニュアンスになります。
have toが表す「義務」は客観的な状況から発生しています。ただし、mustと同じく選択の余地はなく、そうするしかないというニュアンスは含みます。
この例文が使われる状況として考えられるのは、留学先で語学学校の先生が生徒に向かって述べるセリフのようなイメージです。
先生 | あなたは一年間アメリカに滞在する予定なのだから、英語を勉強しなくてはいけません。あなたの留学が実りあるものになるように、私も協力させてもらうわ。 |
should
例文:You should study English.(あなたは英語を勉強するべきだ)
話し手が「普通に考えれば、英語を勉強するべきだよね」と思って、伝えているニュアンスになります。
shouldは話し手の意見やアドバイスを表します。これまでの経験からそうしたほうがいいと思っていますが、絶対にそうしなければいけないとは思っていません。
そのため、聞き手には選択の余地があります。
この例文が使われる状況として考えられるのは、就職活動を意識した大学生が友だちと交わすセリフのようなイメージです。
大和 | あー、就職活動も考えなくちゃなぁ。でも、何をやればいいのかわからないんだよね。 |
智一 | そうやなー。まだちょっと先やから、企業のことを調べてもピンとこないしな~。まあ、これから先、どうしたって英語は必要やろうから、とりあえず英語は勉強しとくべきやろね。 |
まとめ:mustとhave toとshouldの違い
フレーズ | 意味 | 主な違い | 選択の余地 |
---|---|---|---|
must | ~しなければいけない | 話し手自身の気持ちから発生している「義務」 | なし |
have to | (状況的に)~しなければいけない | 客観的な状況から発生している「義務」 | なし |
should | ~するべきだ | 話し手の意見やアドバイス | あり |
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コメント
must、have to、shouldについて、コアなイメージを説明しながら使い方や例文を解説されていたので、非常に分かりやすかったです。mustとhave toの場合、聞き手に選択の余地がない状況になってしまうということは初めて知りました。
mustとhave toの違いを中学生に説明する状況にあったと考え、今回のような説明で彼らがすべて理解できるかというと、ちょっと難しいところがあると思います。私のような年齢になれば、なるほどという感じでしょうが。shouldについてはすっきりわかりました。
must, have to, shouldの違いを改めて確認できました。普通の会話では元々mustはほとんど使ってなかったので(相手に誤解を与えそうで)、今後もそうしようと思いました。また、shouldも余り知らない人に使うのは気をつけた方がよい感じがしました。
“must”、”have to”、”should”の「義務」をここまで比較したことはなかったので、勉強になりました。3単語のそれぞれのニュアンスや例文、解説が書いてあるので大変参考になりました。その中でも、イメージの説明は大変理解しやすかったです。
mustとhave toの違いは以前の記事で詳しく解説されていたと思うのですが、更にshouldも加えて違いを端的に説明されていてとても分かりやすかったです。自分の意思なのかどうか、義務なのかどうかがはっきり分かるようになっていて、大変勉強になりました。
わかりやすかったです。といっても、ニュアンスで何となくふわっと理解した感じです。旅行ではhave toを使い、mustは永住する人向けのような感じでしょうか。should は相変わらず難しいですね。should は議論に使う単語のような印象を持ちました。
mustとhave toとshouldの使い分けは今まであまり意識せずに使っていましたが、細かいニュアンスの違いがあるんですね。日本語にしてしまうと同じ意味になってしまいますが、英語にすると全く違った印象を与えてしまうので、使うときには気を付けないといけないなと思いました。
mustとhave toは義務感が強く、普段の会話では意外に使われることが少ないのかなと感じましたが、とても勉強になりました。押し付け感が少し和らいで選択の余地を残した should が、日常会話には適しているのかなと思いました。
mustが話し手自身の気持ちから、have toが客観的な状況からというのは普段意識していなかったので、例文と合わせて説明を読んで「なるほど!」と感じた。
似ている表現ですが、分かりやすく解説されていました。私は英語が得意でしたが、must、have to 、shouldの違いについてしっかりと説明することはできませんでした。しかし、この記事を読んだことで理解できました。もっと早くこの記事に出会いたかったです。
説明に例文が少なすぎますね。英語は理屈で覚えるのではなくて、文章で覚えるのが
簡単で、身に付きます。覚えておくとすっと口から出て来るようになります。