主な前置詞のイメージ

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この記事では「前置詞」とは何なのか、日本語と英語の違いから解説しています。また主な前置詞(at, in, on, to, for, from, of, by, with)のイメージについても掲載しています。

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前置詞とは

前置詞(preposition)とは「名詞や代名詞の前に置いて、空間や時間的な関係などを表す言葉」のことです。

例文:There is a man in the room.(部屋に男がいる)

前置詞 in は 男 と 部屋 の間に「男は部屋の中にいる」という空間的な関係があることを表しています。

より正確に言えば、最初に「男がいる」と述べて、次に前置詞 in で男の「周り」に枠のようなものを設けて、最後にそれは「部屋」だと述べる、という流れになります。

ここで注意点が2つあります。

1つ目は前置詞を「矢印」のような動きを表すものとして捉えたほうがよいこと、2つ目は前置詞によって「中心から周辺へ」場面展開をしていること、です。

なぜ、この2つが大切なのか、その理由は日本語に存在しない前置詞を正しく捉えるためには、その「順番」や「流れ」を理解する必要があるからです。

日本語と英語の違い

日本語と英語は言語的には遠いとされています。その大きな要因として、「物事を述べていく順番が逆になっている」ことが挙げられます。

さきほどの例文の状況を描いたのが次のイラストです。日本語と英語で、どういう順に述べているのか番号を振ってみました。

日本語では「周辺から中心へ」、英語では「中心から周辺へ」言葉を並べていることがわかりますね。

日本語が「周辺から中心へ」向かうことができるのは、周辺から中心へ向かうときにつなぐ言葉が存在しているからです。

逆に英語が「中心から周辺へ」向かうことができるのも、中心から周辺へ向かうときにつなぐ言葉が存在しているからです。

そして、英語において「中心から周辺へ」向かうときに使われるのが前置詞なのです。

英語を英語のまま理解するために

最近「前置詞をイメージで理解しよう!」という記事や書籍がたくさん出ています。しかし、問題は次のようなイラスト解説が多いことです。

よく見かけるイラストだと思いますが、問題はこれだけでは単語の流れや向きがわからないことです。

単語の流れや向きを指定してもらえなければ、私たちは使い慣れた日本語の順番で in を理解しようとしてしまいます。

日本語に存在しない「前置詞」だからこそ、単語の流れや向きまで含めてイメージで捉えることが重要です。

そこで、ここからは主な前置詞について、単語の流れや向きも含めたイメージで確認していくことにしましょう。

主な前置詞のイメージ

at のイメージ

at のコアイメージは「点に向かう」です。

A at B は「A の場を B 地点に移動させる」ような働きをします。

例文:I was waiting at the bus stop.(そのバス停で待っていました)

「私は待っていた」(中心的な情報)、その場所を「そのバス停」(周辺的な情報)に移動させています。

※これ以降、「中心的な情報」「周辺的な情報」の表記は省略します。

at の詳しい解説はこちら

in のイメージ

in のコアイメージは「何かの中にある」です。

A in B は「A を B で包みこんでいる」ような働きをします。

例文:He is in his pajamas.(彼はパジャマを着ています)

「彼」を「パジャマ」で包みこんでいる、つまり彼がパジャマを着ていることを表しています。

in の詳しい解説はこちら

on のイメージ

on のコアイメージは「~に触れている」です。

A on B は「A を B にくっつけて、触れたままにする」ような働きをします。

例文:There’s a fly on the ceiling.(天井にハエがいる)

「そこにいるハエ」を「天井」にくっつけて、触れたままにしています。

on はよく「~の上に」と説明されますが、触れている状態は何かの上にあることが多いだけで、この例文のように天井に触れているときにも用いられることに注意してください。

on の詳しい解説はこちら

to のイメージ

to のコアイメージは「別のところに向かう動き(矢印)とその向かう先にある対象(到達点)」です。

A to B は「A を到達点 B に向ける」ような働きをします。

例文:She walked to the station.(彼女はその駅まで歩いていった)

「彼女は歩いていた」、その歩いている彼女を「その駅」という到達点に向けています。

to の詳しい解説はこちら

for のイメージ

for のコアイメージは「(目の)前の方向」です。

A for B は「A から前方に広げた領域 B」ような働きをします。

例文:This is a present for you.(これはあなたへのプレゼントです)

「このプレゼント」から前方に広げた領域内に「あなた」がいるイメージで、「あなたのために」という意味を表しています。

for の詳しい解説はこちら

from のイメージ

from のコアイメージは「起点」です。

A from B は「A を起点 B に置く」ような働きをします。

例文:I had an excellent flight from Tokyo to Hong Kong.(東京から香港まで素晴らしいフライトだった)

「私が経験した素晴らしいフライト」の起点を「東京」に置いて、東京が出発点だったことを表しています。

なお、to Hong Kong は「香港まで」という意味で到達点を表しています。from と to は対になる前置詞だと言えます。

from の詳しい解説はこちら

of のイメージ

of のコアイメージは「背景を作り、その支配下に置く」です。

A of B は「A は B の支配下にある」ような働きをします。

例文:the University of California(カリフォルニア州の大学)

「大学」の背景に、その大学を支配している「カリフォルニア州」をもってくることで「カリフォルニア州立大学」という意味を表しています。

of の詳しい解説はこちら

by のイメージ

by のコアイメージは「~に寄って」です。

A by B は「A に至った経緯は B である」ような働きをします。

例文:He goes to work by bus.(彼はバスで仕事に行きます)

「彼は仕事に行く」、その経緯として「バス」という交通手段をもってきています。彼は「バス」に接することで、仕事に行っているわけです。

by の詳しい解説はこちら

with のイメージ

wit のコアイメージは「付随するものと一緒に存在する」です。

A with B は「A は B を付随させている」ような働きをします。

例文:a girl with long hair(長い髪の女の子)

「ある女の子」が「長い髪」を付随させているイメージです。

テレビに出てくる芸人さんに「ブルゾンちえみ with B」というユニットがありますよね。あのブルゾンちえみさんが B(男性2人組のユニット)を付随させているイメージで、with を捉えるとよいでしょう。

with の詳しい解説はこちら

前置詞のまとめ

前置詞(preposition)とは「名詞や代名詞の前に置いて、空間や時間的な関係などを表す言葉」のことです。

冒頭の答えですが、○○に入る言葉は「順番」(「流れ」や「向き」でもOK)でした。前置詞は日本語にないため、順番がわからないと、日本語の順番で理解してしまうのが問題だったわけです。

その上で、英語の前置詞には次のような注意が必要です。

  • 前置詞は「矢印」のような動きを表すものとして捉えたほうがよい。
  • 前置詞によって「中心から周辺へ」場面展開を行っている。

それぞれの前置詞については、個別の解説記事をぜひご覧ください。