may as wellの意味がなぜ「~した方がよい」になるのか、might as wellとの違いも含めて徹底解説!

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なぜmay as wellの意味が「~した方がよい」になるの?

今日、なぜmay as wellの意味が「~した方がよい」になるのかを先生に質問しましたが、先生から『先生もよくわからないから覚えるしかない』と言われました。ネイティブの方はどういう感覚でこのフレーズを使っているのか教えてください!

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may as well / might as wellの解説の前に

may as wellの意味が「~した方がよい」となる理由ですが、実はその成り立ちは英語圏でもはっきりしていません参考URL)。

本記事では歴史的な経緯を踏まえ、最も妥当と考えられる流れで解説を行います。ただし、あくまでも仮説に過ぎないため、予めご留意をいただければと思います。

※本記事は仮説ではありますが、may as well / might as wellのイメージは掴めると思いますし、英会話の実践にはそれで十分と考えています。

さて、may as wellは元々 might as well ~ as … というフレーズに由来しているので、本記事では might as well ~ as … の解説から行っていきます。

構成要素のコアイメージ

mayのコアイメージ

mayのコアイメージは「上から下への許容」です。

mayの主な用法は「許可」「推量」「祈願」です。

may as wellの意味は「推量」用法を活用したものになります。

推量を表すmightのイメージ

推量を表すmightのイメージは「一応、想定される」です。

mayの表す「想定される」を距離をとって遠ざけたイメージです。

asのコアイメージ

asのコアイメージは「透明なシートを広げながら、その上に何かを置く」です。

「広げながら」というイメージから「進行」のニュアンス、「広げ終える」というイメージから「到達」のニュアンスが発生しています。

asの主な用法は(1)A as B「AにBを重ね合わせる」、(2)As A, B「Aを前提としてB」の2つになります。

as wellのイメージ

as wellのイメージは「あるレベル・程度で」です。

asの進行の上にwellが乗っかり、程度の目盛りが伸びていくような感じです。

そして端まで到達することで「あるレベル・程度で」となり、as well は程度を測るモノサシ(単位)のようなイメージになります。

as well asのイメージ

A as well as Bは「Bと同じレベルでAする」という意味です。例文で確認しておきましょう。

例文:He can speak English as well as French.(彼はフランス語と同じレベルで英語が話せる)

as wellは「あるレベル・程度で」というモノサシのイメージでしたね。それにas Frenchを重ね合わせることで「フランス語と同じレベルで」となっているわけです。

asについて詳しくは次の記事をご覧ください。

「あれ?このasってどういう意味?」ー毎回のようにasの意味を調べていませんか?asには色んな用法がありますが、実はイメージは1つ!今度こそasの意味をおさえてしまいましょう。原級比較as ~ asについても解説しています。

might as well A as B

例文:One might as well be hanged for a sheep as a lamb.(大人の羊を盗んで縛り首になるのも、小羊で縛り首になるのも同じことだろう)

これは英語のことわざです。その昔、羊を盗んだら、それが大人の羊であろうが小羊であろうが同じく縛り首に処せられていました。

このことわざが意味していることは、もし同じ縛り首になるくらいなら「大人の羊を盗んだ方がマシだ」というものです。

日本語のことわざで言えば「毒を食らわば皿まで」に当たります。

このことわざのイメージが強く影響を及ぼして、might as well ~ as … は本来持っていなかった「…するよりも~した方がマシ」という意味を持つことになったのです。

なお、might as well ~ as … は日常会話というよりは本や映画に出てくる表現です。

実用的というよりも、装飾的で手の込んだ言い方のように相手には聞こえます。日本における故事成語のような感覚が伴っていると考えて頂ければと思います。

might as well

他の選択肢がある場合

N Taro and Keiko have just missed the bus. The buses run every hour.(太郎と恵子はバスに乗り遅れてしまいました。バスは一時間に一本走っています。)
Taro What should we do? Shall we wait?(どうする?待つ?)
Keiko We might as well walk. It’s a nice day and I don’t want to wait here for an hour.(どちらかといえば歩く方がマシかしら。今日はいい天気だし、ここで一時間も待っていたくないわ。)

例文:We might as well walk.(歩いた方がマシだ)

例文には might as well walk (as wait) が省略されており、「待つよりも歩いた方がマシだ」という意味になります。

might as wellは「~した方がマシ」という意味ですが、積極的にこうしようと思っているわけではなく、他の選択肢に比べたらまだマシという感覚で使われます。

他に同じレベルの選択肢がない場合(I might as well)

例文:I’ve got to go to the store anyways, so I might as well visit the bank next to the store.(どのみちそのお店に行かなければいけなくなったわけだから、お店の隣りにある銀行を訪れるのも悪くないかな)

この例文では might as well visit の visit よりも良い選択肢は思いついていません。

このように他に同じレベルの選択肢がない場合、might as wellは「~するのも悪くない」という意味になります。

「他にやることもないし、銀行を訪れてお金をおろしておくか…」というわけです。

なお、例文の日本語訳の文末を「悪くないかな」としていますが、「悪くないだろうな」や「悪くないと思う」という表現でも大丈夫です。mightが表す「一応、想定される」は幅があるため、これらのニュアンスが包含されるわけです。そのため、どう訳すのがよいかは文脈に依存します。

他に同じレベルの選択肢がない場合(You might as well)

例文:You might as well enjoy your money while you’ve got it.(お金を持っている間は、そのお金を使って楽しむのも悪くないと思うよ)

この例文でも enjoy よりも良い選択肢は思いついていません。

例文のように You might as well と You と合わせて might as well が使われる場合は、相手に提案しているニュアンスになります。

ただ、その場合も「他に適当な選択肢も見たらないし、せっかくだからお金を使って楽しむのも悪くないと思う」という程度の弱い提案であることに注意してください。

may as well

他の選択肢がある場合

例文:Well, I think if it’s a choice between a job and a place at college, you may just as well take the job. At least you’ll earn some money.(そうだねぇ、私の考えとしては、もし仕事と大学との選択なら、そりゃあ仕事をとった方がいいと思うよ。少なくともお金を稼げるからね)

例文には may just as well take the job (as enter the college) が省略されており、「そりゃあ大学に入学するよりも仕事をとった方がいい」という意味になります。

may as wellは「~した方がよい」という意味で、might as wellの「~した方がマシ」よりは前向きな感覚で使われます。

ただし、それでも積極的に仕事をした方がいいと言っているわけではなく、どちらかを選べと言われたらこちらの方がいいという程度の感覚であることに変わりはありません。

なお、justはas well take the jobを強調しており、may just as well ~で「そりゃあ~した方がよい」という意味になります。

他に同じレベルの選択肢がない場合

Tomokazu What time does the film finish?(何時に映画終わるんやろか?)
Yamato I think it’s ten o’clock.(10時だと思うよ)
Tomokazu Uh-huh. We may as well eat in town before it, then.(ふーむ、映画の前に街で食べておくのも良さそうやな)

例文:We may as well eat in town before it.(その前に街で食べておくのもいいだろうね)

映画館に入る前にやることとして「食べる/食べない」以外に「本屋に立ち寄る」など色々と考えられますが、この例文ではeat(食べる)よりも良い選択肢は思いついていません。

このように他に同じレベルの選択肢がない場合、may as wellは「~するのもよい」という意味になります。

「他に適当な選択肢も見たらないし、せっかくだからそれまでに食べておくのもいいだろうね」という感じです。

まとめ:may as well / might as wellの意味と違い

フレーズ 場合分け 意味
may as well 他の選択肢あり ~した方がよい
他に同じレベルの選択肢なし ~するのもよい
might as well 他の選択肢あり ~した方がマシ
他に同じレベルの選択肢なし ~するのも悪くない

might as wellという表現は「不本意さ」が含まれることがある一方で、may as wellはmight as wellよりは「前向きさ」が含まれやすいという違いがあります。

なお、現代英語では might as well の方が may as well の7倍使われています(統計調査サイト ※may as well:might as well=637:4572(2017/11/03執筆時現在))。

そのため英会話の実践においてmay as wellとmight as wellのどちらを使うかで悩んだ場合は、might as wellを使っておいた方が無難だと言えます。

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Masayoshi Endo

英語と日本語の研究をしています。専門分野は認知言語学です。著書は『英会話イメージリンク習得法』『英会話イメージトレース体得法』、英会話教材『英会話エクスプレスシリーズ』。英会話エクスプレス出版代表。日本認知言語学会所属。