前置詞・副詞 of のイメージと意味・用法まとめ

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of は「~の」という意味が有名ですが、rob A of B(A から B を奪う)のように「~の」では捉えられない用法もあります。この記事では of のコアイメージから、of の持つ意味・用法について解説します。

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of のコアイメージ

of のコアイメージは「背景を作り、その支配下に置く」です。

A of B は「A の背景に B がある」という構図であり、「A は B の支配下にある(A は B の影響を受ける)」という関係を表します。

of の主な意味

英語 意味 例文・フレーズ
of ~の the top of the hill(丘の頂上)
[所属]~の the University of California(カリフォルニア州の大学)
[素材]~の a desk of wood(木製の机)
[同格]~という the city of Tokyo(東京という都市)
[原因]~で die of a heart attack(心筋梗塞で死ぬ)
~を分離する rob A of B(A から B を奪う)

of は「背景を作り、その支配下に置く」というコアイメージがそもそもイメージしにくい英単語です。of のコアイメージからどう考えれば、このような意味が出てくるのか、その手がかりとして用法イメージを用いて解説していきます。

これらの用法「部分 of 全体」「所属・所有」「行為者を導くof」「前景=背景」「コンセプトの体現」「容器 of 内容」「原因」「起点から前に戻すof」「分離」について、例文で確認していきましょう。

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of の用法

部分 of 全体

コアイメージの「背景を作り、その支配下に置く」イメージから、「何かの一部分である」ことを表す用法が派生しています。

一部分

フレーズ:the top of the hill(丘の頂上)

「the top(頂上)の背景に the hill(丘)がある」構図で、意味は「丘の頂上」となります。of は「部分ー全体」の関係を表しています。

 

フレーズ:one of my friends(私の友だち(の一人))

「one(ある人)の背景に my friends(私の友だち)がある」構図で、意味は「私の友だちの一人」となります。

 

フレーズ:the 24th of July(7月24日)

「the 24th(24番目のモノ)の背景に July(7月)がある」構図で、意味は「7月24日」となります。

 

所属・所有

コアイメージの「背景を作り、その支配下に置く」イメージから、「何かに所属している」ことを表す用法が派生しています。

所有

フレーズ:the University of California(カリフォルニア州の大学)

「the University(その大学)の背景に California(カリフォルニア)がある」構図で、意味は「カリフォルニア州立大学」となります。

この of は「所属・所有」を表していますが、より正確に言えば「その大学はカリフォルニア州の支配下にある(影響を受けている)」というイメージで捉えるとよいでしょう。

所属

フレーズ:the people of China(中国の人々)

「the people(人々)の背景に China(中国)がある」構図で、意味は「中国という国や文化に属する人々」となります。

なお、「中国人」を表すだけならば Chinese people のほうが一般的です。the people of China という表現は、”The People of China and Their Food(中国の人々と食生活)” のように書籍や記事のタイトルとして使われる傾向があります。

 

行為者を導く of

コアイメージの「背景を作り、その支配下に置く」イメージから、「影響を及ぼしている者(行為者)」を導く用法が派生しています。

行為者のみ

フレーズ:the roar of a lion(ライオンのほえる声)

「the roar(ほえる声)の背景に a lion(ライオン)がいる」構図で、意味は「ライオンのほえる声」となります。

of によって導かれる背景のライオンは「行為者」を表しています。

 

対象者+行為

例文:It’s kind of you to help me.(ご親切に助けて頂き、ありがとうございます)

「It’s kind(親切です)の背景に you to help me(あなたが私を助けた)がある」構図で、意味は「あなたが私を助けてくれたことは親切です」となります。

of によって導かれる背景に「評価の対象となる人+行為」が述べられています。

 

前景=背景

コアイメージの「背景を作り、その支配下に置く」イメージですが、この前景と背景を近づけて、背景からの「影響」を「イコール」で捉えた用法が「前景=背景」という用法です。

同格の of

フレーズ:the city of Tokyo(東京という都市)

「the city(都市)の背景に Tokyo(東京)がある」構図です。都市に東京という中身を代入しているような感じで、意味は「東京という都市」となります。

 

目的格の of

フレーズ:the discovery of oil(石油の発見)

「the discovery(発見)の背景に oil(石油)がある」構図で、意味は「石油の発見」となります。この表現は「発見→石油を(目的語)」という関係なので、これをもって「目的格の of」と呼ばれます。

目的格と聞くと難しそうですが、of のイメージである「前景=背景」は同じで、「前景に含まれている動き(discover)が背景に向かう」ように考えれば大丈夫です。

この例文でいえば、前景の「発見」を背景の「石油」にシールのように貼り付けて、その「発見」の動きが「石油」に向かうイメージで捉えるとよいでしょう。

 

コンセプトの体現

コアイメージの「背景を作り、その支配下に置く」イメージから、「影響を受けているコンセプト」を導く用法が派生しています。

 

フレーズ:a man of courage(勇気のある男)

「a man(ある男)の背景に courage(勇気)がある」構図です。ある男に勇気というコンセプトを代入しているような感じで、意味は「勇気を体現した男(まさに勇気のある男)」となります。

この表現は a courageous man(勇気のある男)よりも堅くて強い表現として受け取られます。その理由は courage が名詞であり、形容詞 courageous よりもカッチリした感じになるためです。

 

内容・素材

コアイメージの「背景を作り、その支配下に置く」イメージから、前景に置いた物に対して、その「内容・素材」を導く用法が派生しています。

容器 of 内容

フレーズ:a cup of coffee(一杯のコーヒー)

「a cup(一杯のカップ)の背景に coffee(コーヒー)がある」構図です。カップにコーヒーを代入しているような感じで、意味は「コーヒーの入っている一杯のカップ」となります。

of は「容器 of 内容」を表していますが、このあたりの慣用表現はイメージよりも定型表現として丸暗記してしまうほうが早いですね。

 

素材を表す of

例文:I made a desk of wood.(私は木で机を作った)

「a desk(ある机)の背景に wood(木)がある」構図です。机という形に木という「素材」を代入しているような感じで、意味は「木製の机」となります。

 

構成要素を表す of

フレーズ:a staff of 2 men and 3 women(男性2人、女性3人からなるスタッフ)

「a staff(あるスタッフの集団)の背景に 2 men and 3 women(男性2人と女性3人)がある」構図です。スタッフの集団に男性2人女性3人という「構成要素」を代入しているような感じで、意味は「男性2人、女性3人からなるスタッフ」となります。

 

原因

コアイメージの「背景を作り、その支配下に置く」イメージから、前景に置いた事象に対して、その「原因」を導く用法が派生しています。

原因を表す of

例文:He died of a heart attack.(彼は心筋梗塞で死んだ)

die of ~ は「~で死ぬ」という意味。「彼が死んだ背景に a heart attack(心筋梗塞)がある」構図であり、of は「原因」を表しています。

なお、from も原因や起点を表しますが、from と比較して of は原因や起点とつながっているイメージになります。この例文も、直接的な死因が心筋梗塞であることを表しています。

 

出自を表す of

例文:He is of a good line.(彼は良家の出です)

a good line は「良い家系・血筋」という意味。「彼の存在の背景に a good line(良い家系)がある」構図であり、of は「出自」を表しています。

彼と家系はつながっていて、切っても切れないものというニュアンスが含まれています。

 

起点から前に戻す of

コアイメージの「背景を作り、その支配下に置く」イメージには「後ろから前への流れ」が含まれているため、「起点から前に戻る」用法が派生しています。

 

フレーズ:a quarter of seven(6時45分)

a quarter of seven は「7時から15分戻した時間」で「6時45分」となります。

なお、a quarter of seven という表現はアメリカの一部地域で使われています。一般的には a quarter to seven(15分経てば7時 → 6時45分)という表現のほうが使われています。

※a quarter of seven / a quarter to seven のいずれの表現においても、最初の a を付ける人と付けない人がいるようで、はっきりとは定まっていないようです。今回は 1/4 であることがわかりやすいように a をつけておきました。

 

分離

ここまで of の働きについて説明してきましたが、前景と背景の間にはすべて「つながっている」感じがあったと思います。

しかし、of が副詞として使われる場合は、「分離」という逆の働きをするようになります。

そのようになる理由は、前置詞のときは「背景から前景への流れ」を表していたものが、副詞になると「背景から前景へ分離させる動き」として働くようになるからです。

このことを例文で確認していきましょう。

※副詞についての詳細は「副詞って何?副詞の見分け方・用法・位置まとめ」をご参照下さい。

 

分離を表す of

例文:The man robbed me of my bag.(その男は私のバッグを奪い取った)

この例文で難しいところは me of my bag という部分を「私から私のバッグを分離させる」と解釈するところです。

しかし、これまでの解説に従えば me of my bag は、前景が「me」で背景が「my bag」となり、「私のバッグから私を分離させる」となってしまいますよね。

そのイメージだと「その男は私のバッグから私を奪い取った」となって、大変おかしな状況になってしまいます。では、どうすれば「私から私のバッグを奪い取る(分離させる)」と解釈できるのでしょうか。

 

実は、この例文の骨格は me を取り除いた The man robbed of my bag.(その男は私のバッグを奪った)です。

of は副詞として「何かから分離する」ニュアンスを動詞 robbed(奪った)に加えています。また、動詞 robbed は my bag を目的語としています。

 

この骨格 robbed of my bag に me を差し挟むことで、「何かから分離する」の「何か」として「私」が置かれることになるわけです。

まとめると、robbed の目的語を me ではなく my bag と捉えることと、of を前置詞ではなく副詞として捉えること、という2つがポイントだったわけです。

 

of の語源は、副詞の off です。そのため of が副詞として働くとき、この例文のように語源の off に近いニュアンスになることがしばしばあります。

※ rob A of B はこれまでの英文法では第三文型(SVO)に分類されますが、本稿では第四文型(SVOO)の亜種として取り扱っており、イメージもそれに沿ったものにしています。

 

存在を取り出す of

例文:I thought of you last night.(昨晩、あなたのことを考えていました)

thought of you は「あなたの存在を取り出して考えていた」というイメージです。

あなたの存在を分離させることは、あなたの存在を取り出すことでもあります。こうすることで、あなたの存在そのものに焦点を絞って考えていたニュアンスを表しているわけです。

なお、この例文は恋人同士で交わすやり取りに出てくるようなイメージです。

think of と think about の違い
think of と think about の違いは? think of と think about は両方とも「~について考える」だと訳せますが、どのような違いがあって、どう使い分ければいいのでしょうか? think of と thin...

 

of の用法まとめ

of のコアイメージは「背景を作り、その支配下に置く」です。

of の主な用法は「部分 of 全体」「所属・所有」「行為者を導くof」「前景=背景」「コンセプトの体現」「容器 of 内容」「原因」「起点から前に戻すof」「分離」です。

カテゴリ 用法 フレーズ 意味 備考
部分 of 全体 一部分 the top of the hill 丘の頂上 立体的な構図を重ね合わせる
所属・所有 所有 the University of California カリフォルニア州立大学 その大学はカリフォルニア州の支配下にある
行為者を導く of 行為者のみ the roar of a lion ライオンのほえる声
対象者+行為 It’s kind of you to help me. あなたが私を助けてくれたことは親切です 評価の対象となる人と行為がセットで述べられる
前景=背景 同格の of the city of Tokyo 東京という都市 東京という中身を代入
目的格の of the discovery of oil 石油の発見 前景に含まれている動きが背景に向かう
コンセプトの体現 a man of courage 勇気のある男 ある男に勇気を代入、堅くて強い表現
内容・素材 容器 of 内容 a cup of coffee 一杯のコーヒー カップにコーヒーを代入
素材を表す of a desk of wood 木製の机 机の形に木の素材を代入
原因 原因を表す of die of ~ ~で死ぬ 背景にある原因(直接的な死因)
起点から前に戻す of a quarter of seven 6時45分 起点から前に戻る
分離 分離を表す of robbed me of my bag 私から私のバッグを奪い取った of は副詞、robbed の直接目的語は my bag
存在を取り出す of think of you あなたのことを考える 存在に焦点を絞る

 

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コメント

  1. 匿名 より:

    of の用法はいろいろありますが、A of B で「A は B の支配下にある」「背景を作り、その支配下に置く」というコアイメージを把握していると、理解しやすいと感じました。また、of の語源は、副詞の off というのは初めて知りました。

  2. 甘夏 より:

    色々な使い方があるOFのおさらいが出来て非常に良かったです。余りにも色々なケースがあるのでイディオムとして覚えるしかないと思っていたのですが、1つ1つの用法を丁寧に述べられていて論理的に理解できました。
    die of という使い方は知っていましたが、それが直接的死因を示すとは知らず、fromとの違いと合わせて勉強になりました。

  3. カンパチ より:

    ofにはたくさんの用法があることが分かるが、ひとつひとつ丁寧に解説されていて理解できた。また、前置詞のofをイメージするのに「背景から前景への流れ」というイメージで表していたが非常にわかりやすかった。また、副詞のofも「背景から前景へ分離させる動き」があると説明しているが、非常に上手いなあと感心した。

  4. Kumono_Kimoti より:

    ofのコアなイメージは「背景を作ってその支配下に置く」であり、前置詞として使う場合はこのイメージ通りですが、副詞として使うと全く逆のイメージになるのが面白いと思いました。

    副詞になると真逆の働きになる理由として、副詞としてのofは語源であるoffに近い働きをすることも初めて知り、とても参考になる記事でした。

  5. 匿名 より:

    ofは前置詞の中では比較的使いこなしやすいと思っていましたが、こうしてみると色々な意味があることがわかりました。用法が多くてちょっと迷いましたが、表でカテゴリやフレーズがまとめてあったので分かり安かったです。これからもofを積極的に使っていきたいと思います。

  6. シュガシュガルーン より:

    of のコアイメージは「背景を作り、その支配下に置く」というもので、ofの用法をすべて覚える助けにはなりますが、コアイメージを覚えておけばすぐに覚えられるというものではないと感じました。よって、しっかりとそれぞれの用法とコアイメージとの関連を覚えていく必要があると感じました。

  7. 五十嵐 より:

    ofというのは、日本人の身でも最も触れる前置詞だと思います。
    しかし、A of B で「A は B の支配下にある」というコアイメージは言われてみないと気付かないかもしれません。
    the top of the hill もそうですが、KING OF KINGS なんかも「KINGS という背景がある中の KING」という構造でちょっと混乱がありますし。

  8. 糖質制限中 より:

    全体的には、イラストが分かりやすく、理解しにくい前置詞のことを理解する手助けとなりました。ただ、「コンセプトの体現」のofが、courageが前景でmanが背景になるような気がしてしまいます。重要性のある問題についても同じです。ここがもう少し納得できれば、より良い記事になると思いました。