第28章 to不定詞

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中学英語でつまづく人が多いのが to不定詞。「to+動詞の原形」という1つの形で複数の意味をもっているのが難しいところです。とは言っても、主な意味は3つだけなので、ぱぱっとおさえてしまいましょう。「ことばの研究室」でイメージによる詳しい解説をしているので、よかったらそちらも読んでみてくださいね。

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to不定詞とは

例文:I went to the library to study English.(私は英語を勉強するためにその図書館に行った)

例文における to study を「to不定詞」と呼びます。例文は I went to the library(私はその図書館に行った)の後に to study English と続けることで「英語を勉強するために」という意味をつけ加えています。

to不定詞とは「to+動詞の原形」のことです。イメージは「向かう先にある動作」という感じでシンプルですが、シンプルゆえに様々な意味を表すことができます。

to不定詞の代表的な意味として「~するために、~して」「~すること」「~するべき、~するための」があります。ひとつずつ確認していきましょう。

【補足】同じ前置詞が複数回登場することについて

この例文で went to the library と to study と2回 to が出てくることに違和感があるというご意見を頂くことがあります。結論としては、1つの文で複数回 to を使ってもかまいません。

日本語で言えば「図書館勉強し行く」のように「に」が複数回、使われているのと同じです。

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to不定詞の副詞的用法

目的を表す

例文:I went to the library to study English.(私は英語を勉強するためにその図書館に行った)【再掲】

to study English は「英語を勉強するために」という意味でしたね。「私は図書館に行った」→「英語を勉強しに」という感じで、目的を表しています。

また、to は「図書館に行く」シーンから「英語を勉強する」シーンへ場面を移すような働きをしています。場面を移しているので「副詞的用法」と呼んでいます。to の直前で場面が区切られているのがポイントです。

原因を表す

例文:I am happy to see you.(私はあなたに会えて幸せです)

to see you は「あなたに会えて」という意味です。

突然「私は幸せです」と言われたら、多くの人は「なぜ?」と思うはずですよね。その答えを to で指し示しています。「私は幸せです」→「あなたに会えて」という感じで、原因を表しています。

この例文も I am happy(私は幸せです)で場面が区切られています。その後、to see you(あなたに会うことで)と場面を移しているので「副詞的用法」となります。

■ 副詞的用法(原因)でよく使われる表現

to不定詞の原因を表す副詞的用法は、感情を表す表現と一緒によく用いられます。

・be happy to ~(~して嬉しい)
・be glad to ~(~して嬉しい)
・be sad to ~(~して悲しい)
・be sorry to ~(~して残念だ)

なお、フレーズのように提示していますが、I’m glad / to hear the news.(その知らせを聞いて嬉しい)のように区切って使うことにご注意ください。

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to不定詞の名詞的用法

例文:I like to play soccer.(私はサッカーをすることが好きです)

to play soccer は「サッカーをすること」という意味です。

to play soccer で名詞のような固まりになっているのがポイントです。ここから「名詞的用法」と呼んでいます。

■ 名詞的用法でよく使われる表現

・like to ~(~することが好き)
・hope to ~(~することを望む)
・want to ~(~したい)
・start to ~(~し始める)
・begin to ~(~し始める)
・try to ~(~しようとする)

to不定詞の形容詞的用法

例文:Taro has a lot of homework to do.(太郎はたくさんのするべき宿題をもっています)

homework to do は「するべき宿題」という意味です。

直前の名詞 homework(宿題)がどんな宿題なのか、その中身を to do(するべき、するための)で指し示しています

homework to do という英語はシンプルに表現すれば「宿題(→する)」というイメージで、後から説明を加えています。

これを日本語にしたとき「するべき宿題」となって、形容詞のように訳すので「形容詞的用法」と呼んでいます。

■ 形容詞的用法の代表的な表現

something to drink(何か飲むもの)

some は「不明確、ぼんやり」というイメージの単語で、something で「不明確なモノ」つまり「何か」という意味になります。

something to drink は「何か(→飲む)」というイメージであり、「飲むための何か」→「何か飲むもの」となります。

■ 形容詞的用法でよく使われる表現

・anything to drink(飲みもの何でも)※否定文や疑問文で用いる
・nothing to do(するべきことが何もない)

Mr. Imai talked to an international student to learn English.(今井くんは英語を学ぶために留学生に話しかけた)
Mr. Imai likes to tell jokes in English.(今井くんは英語でジョークを言うのが好きです)

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ことばの研究室

■ to のイメージを理解する

今井 正直言って、僕はこの to不定詞の何とか用法って大っ嫌いなんです。

遠藤 いきなりストレートですね。でも、どうしてですか?

今井 実際に出てきたときに、これは形容詞的用法だなとか、こっちは副詞的用法だなとか全然考えられないですもん。だからこんな分類しても意味がないんじゃないかって思っています。

 実際、「~するための」や「~するために」などを当てはめて、うまく日本語訳できれば、それでオッケーとしか思っていませんでしたし。

遠藤 確かに副詞的用法などのような分類名が、英文理解に直結するわけではないですからね。わかりました、では一旦脇に置いておいてください。

 大切なことは、実際の英文理解に活かせるように to不定詞そのものを理解することです。その結果として、副詞的用法などの名称はともかく、パターンが異なるものとして認識してもらえたらと思っています。

今井 to不定詞そのものを理解するってどうやればいいのですか?

遠藤 それこそイメージの出番ですね。そもそも to不定詞が幅広い意味で使われているのは to によるところが大きいので、to のイメージと使い方がわかれば、to不定詞自体は難しくないと思いますよ。

今井 なるほど。それでは to のイメージを教えてもらえますか?

遠藤 to のイメージは「矢印と到達点」です。

今井 めちゃくちゃシンプルですね。

遠藤 そうですね。シンプルだから使い勝手がよくて、幅広い意味をもってしまうのです。

■ いきなりぶん投げて、後で足りていない情報を補う

遠藤 to のイメージが理解できたら、次は実際にどう使えばよいかがポイントです。本文で出てきた例文で確認していきましょう。

例文:I went to the library to study English.(私は英語を勉強するためにその図書館に行った)

 実際に to のイメージを活用できないと意味がないので、目の前に聞き手がいるものとして、その聞き手に話しかけているつもりで考えてくださいね。

今井 はい、いいですよ。

遠藤 まず I went to the library まで口に出しましょう。これで「私がその図書館に行った」シーンを描いたことになります。次に to と言いながら、別のところを指さして、聞き手の顔をそちらに向けさせます。最後に study English で指さした先に「英語を勉強する」をもってくるわけです。

今井 やってみましたけど、to で別のところを指さすときに「それはね…」みたいな言葉を補いながらやるとしっくりきますね。図書館に行った目的や理由を言いたいから to を使うみたいな感じと言えばいいですかね。

遠藤 その通りです! このパターンになる英文を3つ挙げるので、同じように意識しながら読み上げてみてください。

I got up early to watch the TV program.(私はそのテレビ番組を見るために早起きしました)
I got angry to hear the news.(私はそのニュースを聞いて怒りました)
Taro will be happy to know the result.(太郎はその結果を知って喜ぶでしょう)

今井 なんとなくですけれど、I got up early や Taro will be happy といった to までのところって乱暴といえば乱暴な言い方ですよね。いきなり結論を聞かされているみたいで、僕が聞き手だったら「なんで?」ってなります。

遠藤 その感覚はとても大事です。ある意味、いきなりぶん投げておいて、後で足りていない情報を補うために to を使っているのです。これは私たち日本人にとって馴染みのない言葉の使い方なので、最初のうちはぶん投げることに勇気がいると思います。何度も繰り返し使って慣れていってください。

■ 指さした先にあるものを表す

遠藤 to不定詞の次のパターンを確認していきましょう。

例文:I like to play soccer.(私はサッカーをすることが好きです)

今井 これはなんとなくわかります。to play soccer を「サッカーをすること」って訳せばいいんですよね。

遠藤 そうです。to のイメージは「矢印と到達点」でしたよね。この場合、到達点の方を強くイメージすることで、名詞のような固まりとして扱っているわけです。

今井 指さした先にあるものって感じですかね。

遠藤 いい表現ですね。このパターンの英文も挙げておくので、to 以降を「指さした先にあるもの」とイメージしながら確認しておいてください。

I want to be a teacher.(私は先生になることを欲する)
He needs to see a doctor.(彼は医者に診てもらうことを必要としている)

■ 直前の名詞を引っ張って、その中身を指し示す

遠藤 to不定詞、最後のパターンは次の例文です。

例文:Taro has a lot of homework to do.(太郎はたくさんのするべき宿題をもっています)

今井 これはどうイメージすればいいのですか?

遠藤 今回は homework と言った後、間髪入れずに to do を続けるのが読み上げるときのコツです。イメージとしては、宿題の中身を一度指で押さえて、それからその内容を矢印で指し示すような感じになります。

今井 どんな宿題なのかを説明するために to で引っ張るんですね。

遠藤 その通りです。また、この場合は直前の名詞のところで区切らないことに注意してください。直前の名詞を引っ張って、その中身を指し示すので、区切ってはいけないのです。

I have no time to watch TV.(私はテレビを見る時間がない)
There are many places to visit in Kyoto.(京都には訪れるべき場所がたくさんあります)

■ to不定詞の3つのイメージまとめ

今井 to不定詞もイメージで説明されるとすんなり受け入れられますね。説明は長かったですけど……。

遠藤 長くなってしまったのは申し訳ないです。しかし、to のもつ「矢印と到達点」イメージが次のように使われている、というだけの話だったのです。

1.いきなり結論をぶん投げて、後で理由や目的を補いたいときに使う
2.名詞のような固まりを表したいときに使う
3.直前の名詞の中身を指し示したいときに使う

今井 説明を聞いていて思いましたが、to不定詞は読んだりするよりも実際に使ってしまった方が、早くつかめそうな気がしますね。

遠藤 そうですね。to に関しては「矢印と到達点」というイメージが使えると思ったら、ドンドン使ってみることをおすすめします。実際に使ってみたら、予想以上に使い勝手がよいことにびっくりすると思いますよ。

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