some と any の違い

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学校で「some は肯定文、any は否定文・疑問文で使う」と習いましたが、それだと “Would you like some tea?”(お茶はいかがですか?)のような some が疑問文で使われている表現があるのはおかしいと思いました。some と any はどう使えばいいのか、またそもそもどういうイメージなのか教えてください!

some と any の使い方は反例があったりしてわかりにくいですよね。この記事では some と any のイメージを解説してから、その違いや使い方を確認していきます。

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some のコアイメージ

some のコアイメージは「ぼかし」です。

some は「存在を前提としている」ことがポイントになります。詳しくは後ほど例文で確認します。

any のコアイメージ

any のコアイメージは「無制限(どんな~も)」です。

any は「A でも B でも C でも…何でも」のようなイメージです。否定語と組み合わさると「どんな~も…ない」という意味をつくります。

疑問文で使われる some と any の違い

疑問文の any

例文1:Do you need any help?(お手伝いは必要でしょうか?)

any help は「どんな助けでも」という意味。

any が使われているので、助けの内容に制限はかけていません。つまり、話し手は(何を手伝ってほしいかわからないけれど…)と念頭においた上で、「何かお手伝いは必要でしょうか?」と相手に尋ねているわけです。

この表現は、相手が助けを必要としているかどうかわからない場合によく用いられます。

たとえば、忙しそうに家の掃除をしている親に対して、気を利かせた子どもが言うセリフのようなイメージです。その場合、「じゃあ、洗濯をお願いしようかしら」のように、助けの内容として掃除以外の家事も選択肢に入ってきます。

疑問文の some

例文2:Do you need some help?(お手伝いしましょうか?)

some help は「(ぼかした表現としての)何らかの助け」という意味。

some が使われているので、そのような助けの存在を前提としています。つまり、話し手は(私にはこういう手助けができるな…)と念頭においた上で、「(私には助ける用意があるけれど)そのような手助けは必要ですか?」と相手に尋ねているわけです。

この表現は、相手が何かに困っていて、それを解決する助けを必要としているように見えた場合によく用いられます。

たとえば、風船が木の枝に引っかかって取れないでいる子どもに向かって、その枝に手が届く大人が言うセリフのようなイメージです。

some のポイントは「存在を前提としている」こと

このように some を使った場合は「存在を前提としている」ことがポイントになります。このことがよくわかる例文を2つ挙げて、確認しておきましょう。

参考:Would you like some tea?(お茶はいかがですか?)

相手に何かをオススメするときに some が使われるのは、「その用意がある」ことを伝えるためです。

参考:May I have some water?(お水をいただけますか?)

相手に何かを頼むときに some が使われるのは、相手に「その用意がある」ことを前提としているためです。

たとえば、飛行機内でフライトアテンダントに対して May I have some water? と頼むのは、そのような水をもらえるサービスがあることを念頭においているから、ということになります。

肯定文で使われる some と否定文で使われる any の違い

肯定文の some

例文3:He probably caused some trouble, didn’t he?(彼は多分、何らかのトラブルを起こしましたよね?/多分、ご迷惑をおかけしたんじゃないでしょうか?)

some trouble は「(ぼかした表現としての)何らかのトラブル」という意味で、トラブルの存在を前提としています。

相手がケガをしているなど目に見えるようなモノがなくても、話し手の中で「彼はトラブルメーカーだ」という認識があれば、このように聞いたりします。

たとえば、行動の荒いお子さんを持つと、どうしてもこのような表現を使う機会が増えてしまうかもしれませんね。

否定文の any

例文4:He didn’t cause any trouble, did he?(彼は何もトラブルを起こしていないですよね?/何かご迷惑をおかけしなかったでしょうか?)

any trouble は「どんなトラブルも」という意味で、トラブルの内容に制限はかけていません。

He didn’t cause any trouble(彼はどんなトラブルも起こさなかった)と希望的観測を述べた上で、did he?(ですよね?)と確認をしているので、話し手はそれなりに彼のことを信⽤していると言えます。

たとえば、大人しいお子さんを持った親御さんは、こちらの表現を使う機会が多いかと思います。

例文3、例文4 ともに「彼によるトラブルの有無」を確認するセリフですが、話し手のスタンスによって、どちらを使うか変わってしまうという例文でした。

「some は肯定文、any は否定文」はルールか?

例文3(some)は肯定文、例文4(any)は否定文になっていますが、これをもって「some は肯定文、any は否定文」と決めつけるのはちょっと待ってください。

これはルールではなく、言いたいことを表現するときにどちらがより適切か、というものだと考えたほうがよいからです。

否定文の some

some を否定文と組み合わせると、前提としているモノを some でぼかしながら否定することになります。

たとえば、例文3 を否定文にした He didn’t cause some trouble, did he? は、無理やり解釈するとすれば「(彼が引き起こしそうな)トラブルは起こさなかったですよね?」となります。

聞き手との間で some trouble が何のことかわかっていれば、まだなんとか通じるかもしれませんが、このような表現が使われるのはかなり稀なケースでしょう。

参考:I don’t like some kinds of coffee.(私はある種のコーヒーが好きではありません)

参考:Some people don’t like us.(私たちのことを好ましく思わない人もいます)

否定文における some は「前提としているモノに限定して否定する」、つまり「部分否定」として使われることがあります。

逆に言えば、このような「前提としているモノに限定して否定する」用途でなければ、some を否定文で用いるのは適切ではないということになります。

肯定文の any

any も必ず否定文で使われるというわけではありません。any が否定文と相性が良いことは事実ですが、肯定文でも相性の良い表現はあります

参考:It is a little hard to share any weaknesses with my family.(私の家族とは、どんな弱音でも共有するのは、ちょっとむずかしいんだ)

参考:You were sent here as punishment if you caused any trouble.(もしトラブルを起こした場合、それがどんなものであろうと、罰としてここに送られて来たんだ)

any は肯定文だと hard や if などの表現とともに用いられることがあります。それぞれ「どんな〜も難しい」、「何でも~の場合は」という意味になります。

これらもルールというわけではなく、そのほうが言いたいことをより適切に表現できるというだけのことなのですね。

まとめ

英単語 コアイメージ 注意点
some ぼかし 存在を前提としている。それをぼかす。(例:some help、some trouble)
any 無制限(どんな~も) 否定や条件的な表現と相性が良い。(例:not … any、if … any)