英単語

前置詞 with のイメージと意味・用法まとめ

この記事は約6分で読めます。

前置詞 with の代表的な意味

英語 意味 例文・フレーズ
with ~とともに with me(私と一緒に)
[所有]~をもっている a girl with long hair(長い髪の女の子)
[道具]~で with a knife(ナイフで)
[対象]~に対して a fight with my friend(友達とのケンカ)

※記事内では表に掲載のない意味・用法も解説しています。

前置詞 with は「~とともに」という意味が有名ですが、with a knife(ナイフで)のように「~とともに」では捉えられない用法もあります。この記事では with のコアイメージから、with の持つ意味・用法(「対象」「付随」など)について解説します。

中学英語イメージリンク

with のコアイメージ

with のコアイメージは「付随するものと一緒に存在する」です。

with は「~とともに」という意味が有名ですが、それ以外の主な用法として「~に対して(対象)」「~をもっている(所有・携帯)」「~で(道具)」があります。

 

with の用法

対象を表す用法

対象(~に対して)

例文:I had a fight with my friend.(友達とケンカをしました)

a fight with my friend は「私の友達に対するケンカ」という意味。with は対象を表しています。

with の語源は against や toward に遡ります。つまり、かつて with は「相対するもの」や「向き」を表していたわけです。

現在の with は「一緒に存在する」という意味が主流になっていますが、かつての名残が「対象を表す用法」に残っているわけですね。

 

関連(~について)

例文:We have a problem with parking in this area.(私たちはこのエリアへの駐車についての問題を抱えています)

a problem with parking は「駐車することについての問題」という意味。with は関連を表しています。

 

付随を表す用法

位置的な付随(~とともに)

例文:He went out with me at midnight.(真夜中、彼は私と一緒に外出した)

with me は「私と一緒に」という意味。with は位置的な付随を表しています。

 

例文:The bread goes really well with clam chowder.(そのパンはクラムチャウダーに本当によく合います)

go well with ~ は「~とよく合う、~に似合う」という意味。

go well は「満足のいくレベルになる」であり、with と組み合わさって「~と一緒のとき、満足のいくレベルになる」→「~とよく合う、~に似合う」となります。

 

所有・携帯(~をもって)

例文:I need someone with new ideas.(私には新しいアイディアをもっている人が必要だ)

someone with new ideas は「新しいアイディアをもっている誰か」という意味。with は所有・携帯を表しています。

 

例文:a girl with long hair(長い髪の女の子)

a girl with long hair は「長い髪の女の子」という意味。

A with B は単に「A と B が一緒にいること」だけを表すのではなく、A → B という流れも表すことに注意してください。

 

道具(~で)

例文:He cut the vegetables with a knife.(彼はナイフでその野菜を切った)

with a knife は「ナイフで」という意味。with は道具を表しています。

A with B が道具を表すとき、A と B の間に主従関係があり、A が B をコントロールして使っているイメージになります。

 

様態の付随(~を伴って)

例文:I was trembling with fear.(私は怖くて震えていました)

with fear は「怖くて」という意味。with は様態の付随を表しています。

 

時間的な付随(~しているときに/~しながら)

例文:She was knitting, with the TV on.(彼女はテレビをつけたまま、編み物をしてました)

with the TV on は「テレビをつけたまま」という意味。with は時間的な付随を表しています。

同時に何かが起きていることを表しますが、どういう意味になるかは文脈によって変わります。

※分詞構文で出てくる「付帯状況を表す with」は、この用法の延長線上にあります。

 

原因(~で)

例文:He is in bed with flu.(彼は風邪で寝ています)

with flu は「風邪で」という意味。with は原因を表しています。

この with も同時に起きていることを表していて、文脈から「~で」という意味になっています。

 

冒頭の問題の答え

冒頭の画像の答えを述べておきましょう。

答えは (B) です。A with B で B は A に付随するイメージになります。

テレビに出てくる芸人さんに「ブルゾンちえみ with B」というユニットがありますが、あのメンバーの立ち位置のイメージで捉えるとよいでしょう。

 

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with の用法まとめ

with のコアイメージは「付随するものと一緒に存在する」です。

with の「~とともに」以外の主な用法は「~に対して(対象)」「~をもっている(所有・携帯)」「~で(道具)」です。

カテゴリ 用法 フレーズ 意味 備考
対象 対象 a fight with my friend 私の友達に対するケンカ with の語源は「相対するもの」
関連 a problem with parking 駐車することについての問題
付随 位置的な付随 with me 私と一緒に
所有・携帯 someone with new ideas 新しいアイディアをもっている誰か
道具 with a knife ナイフで 道具をコントロールして使っている
様態の付随 with fear 怖くて 恐怖と実際につながっているようなイメージ
時間的な付随 with the TV on テレビをつけたまま 同時に何かが起きている
原因 with flu 風邪で

 

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コメント

  1. ロケット団 より:

    記事の冒頭の質問はAだと思いました。それだけ”with”について理解していなかったのだと思います。なので、ゆっくりしっかり読みましたが、頭の中では理解できていることもあれば、そうでもないこともありました。接触のイメージが強かったので、改めて勉強する機会ができ、大変参考になりました。

  2. 猫又 より:

    withと言えば~と一緒に・共にというイメージしか持ち合わせてなかったので、語源がagainstやtowardにあり、それに準じた使われ方もあるという事がわかり非常に勉強になりました。
    また、Taro with Jiroのような~と一緒にでも対等ではなく付随関係にあるというのは驚きでした。簡単そうで奥の深い前置詞だと改めて感じました。

  3. 匿名 より:

    withのコアイメージである「付随するものと一緒に存在する」というのがとても解りやすく、withの理解を大きく助けてくれました。また、ブルゾンちえみ with Bの例えもとても解りやすく、あのグループを想像すれば理解出来るようになるのが素晴らしかったです。

  4. BUMP より:

    withの前置詞としての使い方はほぼ理解しているつもりでしたが、どれも「付随するものと一緒に存在する」というコアなイメージから派生しているというのは、とても納得のいく解説だなと思いました。
    go well with ~の使い方は初めて知り、勉強になりました。

  5. 道産子まさこ より:

    最初の質問から面白くて記事にぐっと興味が沸きました。正直、A、Bどちらも同じでwithで表現できるものと思っていたのですが、実は間違っていることがわかり、改めて記事を読んで勉強させていただきました。内容も分かり易く、構成、絵の使い方、全てが良いと思いました。

  6. sugar_mikko より:

    withには「~と一緒」という意味合いのイメージがありましたが、こうしてみると幅広い意味で使われているんだなと思いました。例文を見てそれぞれの使い方がよく理解できました。最後に書いてあった「付随するものと一緒に存在する」というコアイメージを覚えておけば、今後はうまく使いこなせそうだなと思いました。

  7. りゅうじ より:

    Taro with Jiroの適切なイメージはどっちか、という問いから始まる展開の仕方がとてもよかった。また、withは一般的な、「〜と一緒に」や「持って」の意味としてよく使われるが、ほかにもたくさんの用法があるのに驚くとともに、まとめて学習できたのはよかった。

  8. 匿名 より:

    with にこんなにもたくさんの用法があるとは知りませんでした。「~とともに」くらいしか使い方がないのかと思っていたので、とても勉強になりました。用法イメージとフレーズの両方を覚えておきたいと思います。

  9. パインdeパイン より:

    withという前置詞は、日本語訳として「ともに」「一緒に」みたいにふわっと把握していてもほとんどの場合問題にもなりません。
    しかし実際は、withで示される対象との間には主従の関係があるというのは結構盲点だったと思います。

  10. 友紀 より:

    withという前置詞の解説記事でしたが、それぞれの用法について簡潔に述べられていてとても分かりやすかったです。受験やテストにも必ずといっていいほど出題されるものなので、このようにユーモラスに解説されていると、読み手も楽しく学習できてとても良いと思いました。

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