このページの読了時間:約3分55秒
think ofとthink aboutの違いは?
think ofとthink aboutは両方とも「~のことを考える」だと訳せますが、どのような違いがあって、どう使い分ければいいのでしょうか?
質問「think ofとthink aboutの違い」への回答
日本語訳ではわかりにくい違いですよね。ofとaboutのイメージを使って解説していきます。
ofのコアイメージ
ofのコアイメージは「輪郭をかたどり、背景に位置づける」です。
A of Bは「AはBに所属している」という意味が有名ですが、それは「Aの背景にBがある」というイメージから発生しているわけです。
なお、think of のように動詞のすぐ後にofが来る場合は、「輪郭をかたどる」と「背景に位置づける」という動きを表す部分を組み合わせた「存在を浮き上がらせる」イメージになります。
このofのように動詞の意味を修正・更新(modify)するものを「副詞」と呼びます。副詞とは何かについては、以下の記事をご参照下さい。
aboutのコアイメージ
aboutのコアイメージは「まわり」です。
about Aは「Aのまわり(A自身も含む)」というイメージになります。
think of 人 / think about 人 の違い
例文:I thought of/about you last night.(昨晩はあなたのことを考えていました)
まずわかりやすいthink aboutから。think about youは「あなたに関することをあれこれ考える」です。
例文が学校の先生が進路指導で生徒に言っているセリフだとすれば、「生徒の志望校、成績など」生徒のまわりにある情報にも考えを巡らせていた、というニュアンスになります。
次にthink of。think of youは「あなたそのものを考える」です。ofは「あなた」の存在を浮き上がらせているわけです。
例文は恋人同士で交わすやり取りに出てくるようなイメージで、「あなたそのもの」だけを考えていた、というニュアンスになります。
なお、think of youは他にも次のような場面で使われます。
- 親がひとり暮らしをしている子どもに対して:
We think of you a lot.(いつもお前のことを考えているよ) - 病気をして入院している友人に対して:
We are thinking of you.(あなたのことを心配しています)
どちらも「あなたの存在」に絞って考えているわけですね。
think of 物事 / think about 物事の違い
例文:I don’t know why I’ve never thought of it.(なぜそれを一度も考えなかったのか、自分でもわからない)
例文:I would need a few days to think about it.(それについては2、3日考える時間を頂ければと思います)
think about it は「itに関することをあれこれ考える」です。
think about にはじっくり熟慮するニュアンスが含まれており、ある程度の時間を必要としていることが含意されます。
think of it は「itそのものを考える」です。ofはitの存在そのものを浮き上がらせています。
例文では、it(考え)を「思いつく/思い浮かぶ/想像する」というニュアンスになっています。
慣用句の「come to think of it」(そういえば)も、パッと思いついた考えについて述べるときに使われます。
「think ofとthink aboutの違い」まとめ
フレーズ | イメージ | 違い |
---|---|---|
think of A | Aの存在そのものを考える | Aの存在を浮き上がらせている |
think about A | Aに関することをあれこれ考える | Aのまわりにも広げている |
コアイメージ再掲