英語の副詞って何?副詞の見分け方や働き・用法・位置を基本から解説!

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副詞はよく出てくる英文法用語ですが、その正体は一体何者なのでしょう。初心者でも副詞がつかめるように、働き・用法をわかりやすく解説します。迷いやすい副詞の位置についても記載しています。

副詞とは

副詞の一般的な定義

副詞とは他の品詞に分類できない修飾要素につけた名前です。副詞は、動詞や形容詞、副詞を修飾するほか、文頭や文末、或いは挿入構文として文中に置くことで文自体を条件付ける文修飾となるものもあります。

この定義で副詞がどういうものかわかりましたか?…わかりにくいですよね。この記事ではなるべく難しい用語は使わずに、イメージで解説していきます。

副詞のコアイメージ

副詞のコアイメージは「進むべきルートを設定し、そちらに軌道修正する」です。

副詞の主な働きは「設定」「追加」「移動」です。

  • 副詞の働き1「設定」:進むべきルートを「設定」する。
  • 副詞の働き2「追加」:すでにある動きに、新たな動きを「追加」する。
  • 副詞の働き3「移動」:すでにある情景を、新しい軌道に「移動」させる。

副詞において最も重要なことは、副詞が動的なニュアンスを含んでいることです。

動的なニュアンスを含む品詞は三つあります。動詞と前置詞と副詞です。動詞と前置詞はだいたいわかると思いますので、副詞はそれら以外に動的なニュアンスをもつものと理解して頂いても大丈夫です。

※英文内の単語を動的・静的に分類する方法については次の記事をご覧ください。

英文法をやり直す前に!これだけは知っておきたい英語文法の基礎
英語文法はこれだけ知っておけば大丈夫!イメージから英語が理解できるようになる英文の読み方を解説します。難しいルールじゃなくて、ざっくり基礎が知りたい方にピッタリの記事です。

さて、実際の英文で副詞に該当する部分を確認してみましょう。英文でハイライトされているところが副詞です。

なお、イラストでは動的な単語を「→」、静的な単語・フレーズを「○」で表現しています。

例文:The campaign started yesterday.(昨日、そのキャンペーンは始まりました)

例文:I’m home.(ただいま)

例文:He run fast.(彼は速く走った)

例文:My daughter always go to school by bus.(娘はいつもバスで学校に行きます)

例文:I’m usually in my office until five on weekdays.(平日はたいてい5時まで会社にいます)

例文:I have almost finished my homework.(宿題はほとんど終わっています)

例文:Unfortunately, he was dissatisfied with the result.(残念ながら、彼はその結果に不満でした)

皆さんのなかには「えー、これが副詞なの?どこに動的なニュアンスが含まれているの?」と思われた方もいらっしゃると思います。そのあたりを詳しく解説していきます。

副詞のコアイメージの由来

副詞は英語では adverb と表現されます。adverbのadは方向性を表しています。verbは動詞ですね。

adの表す方向性は、これから進むべきルート(軌道)を設定することに対応します。

またverbは、その軌道上を「進む、進ませる」ような動的なニュアンスに対応します。

これらから「進むべきルートを設定し、そちらに軌道修正する」というコアイメージが出てくるわけなのです。

副詞の用法と位置

時や場所を移動させる副詞

例文1:The campaign started yesterday.(昨日、そのキャンペーンは始まりました)

キャンペーンが始まったという情景の時間軸をyesterdayによって「昨日に」移動させています。(副詞の働き3「移動」)

英語では出来事を述べていって、最後に時間軸を移動させるという方法を取ります。その移動させる役割を、動的なニュアンスをもつ副詞などが担っているのです。

なお、副詞だけでなく前置詞も時間軸を移動させることができます。いずれにせよ、英語で時を表すためには動的な単語が必要なのです。

※時の表し方に関して、日本語では枠組みによって時を表現しますが、英語では時間軸を移動させることによって表現します。この違いは日本語と英語における認知の違いに由来しています。ご興味ある方は書籍『英会話イメージトレース体得法』をご参照ください。

例文2:I’m home.(ただいま)

みなさん、この表現がなぜ「ただいま」になるのか、不思議に思いませんか?

日本語的な感覚では「私は家です」ですよね。頑張って解釈しても、せいぜい「私は家にいます」まででしょう。それがなぜ「ただいま」になるのでしょう?

この例文 I’m home. を「私は家です」や「私は家にいます」のように解釈してしまう理由は、私たちが home を名詞や形容詞のような静的な単語として捉えてしまっているからです。

しかし、実は home は動的なニュアンスをもつ単語なのです。そのことをイメージで確認してみましょう。

そうです。存在している私を home によって家に移動させているわけです。だから「ただいま」となるわけです。(副詞の働き3「移動」)

英語における場の表し方は、時の表し方と同じです。動的なニュアンスをもつ副詞などによって場を移動させているわけなのです。

時や場所を移動させる副詞の位置

時と場所を移動させる副詞は文末に置かれるのが一般的です。それまでに情景を描いておいて、そこから時間軸や場所を移動させるからです。

なお、時と場所が両方出てくる英文では、場所→時の順番で表現します。

例文:I’ll see you here tomorrow.(明日ここで会いましょう)

様態を追加する副詞

例文3:He run fast.(彼は速く走った)

走る動きに「速さ」を追加しています。(副詞の働き2「追加」)

日本語訳だけ見れば「速く走った」という変哲のない表現ですが、これこそが英語らしさを体現している格好の用法なのです。

この例文では、runという動詞にfastという副詞を上乗せしています。このような「動きを追加・上乗せしていく感覚」は日本語にはないものです。

これを日本語訳が「速く走った」だから「fastはrunを修飾している」などと日本語の世界観で説明するのは、英語本来のイメージを台無しにするようなものであり、悪手と言わざるを得ません。

副詞によって動的なニュアンスを追加・上乗せしていく。英語を慣れ親しむためにも、ぜひこの感覚をつかんでいただければと思います。

例文4:She took my advice seriously.(彼女は私のアドバイスを真剣に聞き入れてくれた)

取り入れる動きに「真剣さ」を追加しています。(副詞の働き2「追加」)

英語における動的な単語は直後の単語に影響を及ぼすだけでなく、その後にも影響が残ることがよくあります。

この例文で言えば、動詞tookは目的語my adviceに影響を及ぼすだけでなく、その後にも余韻を残しています。その余韻部分に副詞seriouslyが上乗せされているわけなのです。

様態を追加する副詞の位置

基本は動詞に対して副詞のもつ動的なニュアンスを追加する形で表現されるので、様態を表す副詞は動詞の後に位置づけられます

動詞の後ろに目的語と副詞の両方がある場合は、目的語→副詞という順序(動詞+目的語+副詞)になります。(例文4のパターン)

頻度・程度を設定する副詞

頻度や程度とは「多い⇔少ない」などの度合いのことです。

さきほどの様態はベースとなる動きがあって、それにニュアンスを追加する用法でした。この頻度・程度はベースとなる動きに度合いを設定して、動き自体を修正する用法になります。

例文5:My daughter always go to school by bus.(娘はいつもバスで学校に行く)

alwaysは後に続く単語に「いつも」という頻度を設定します。always goで「いつも行く」となります。(副詞の働き1「設定」)

この用法は日本語と同じ感覚なので、あまり意識しなくても大丈夫ですね。

例文6:I’m usually in my office until five on weekdays.(平日はたいてい5時まで会社にいます)

be動詞の表す存在状態に「たいてい」という頻度を追加しています。(副詞の働き2「追加」)

これは少しわかりにくいと思うので、イラストでも確認しておきましょう。

このように副詞 usually は be動詞が表している存在状態そのものを修正しているわけです。

例文7:I have almost finished my homework.(宿題はほとんど終わっています)

almostは後に続く単語に「ほとんど」という程度を設定します。almost finishedで「ほとんど終えている(状態の)」となります。(副詞の働き1「設定」)

頻度・程度を設定する副詞の位置

頻度・程度を表す副詞は、頻度・程度を設定したい単語の前に置くのが基本です。

ただし、その頻度・程度を設定したい単語が動詞の場合、副詞の位置は一般動詞の前、be動詞助動詞の後ろに置くのが原則になります。

例文:My daughter always go to school by bus.(一般動詞の前)

例文:I‘m usually in my office until five on weekdays. (be動詞の後ろ)

例文:I will never forget your advice. (助動詞の後ろ)

少しわかりにくいかもしれませんが、頻度や程度を表す副詞の位置は否定を表すnotと同じ位置になります。(実は not も程度を表す副詞だと言えます)

そのため、頻度・程度を表す副詞をどこに置いたらよいか迷ったら、notに置き換えてみると判断しやすいと思います。

評価を設定する副詞

例文8:Unfortunately, he was dissatisfied with the result.(残念ながら、彼はその結果に不満でした)

Unfortunatelyは後に続く文に「不運なことに/残念なことに」という評価を設定します。(副詞の働き1「設定」)

評価を設定する副詞の位置

評価を設定する副詞は文頭に持ってくるのが基本です。

まとめ:副詞の働きと用法、位置の一覧

それでは副詞についてまとめておきましょう。

まず副詞のコアイメージは「進むべきルートを設定し、そちらに軌道修正する」でした。副詞には動的なニュアンスが含まれていることに注意が必要です。

  • 副詞の働き1「設定」:進むべきルートを「設定」する。
  • 副詞の働き2「追加」:すでにある動きに、新たな動きを「追加」する。
  • 副詞の働き3「移動」:すでにある情景を、新しい軌道に「移動」させる。

副詞の用法や位置についてまとめると次のようになります。

用法 働き 位置 代表的な単語
時を移動させる副詞 移動 文末 now(いま)
then(そのとき)
tomorrow(明日)
tonight(今夜)※
場所を移動させる副詞 移動 文末 here(ここに)
there(あそこに)
near(近くに)
abroad(海外に)
様態を追加する副詞 追加 動詞(+目的語)+副詞 happily(楽しそうに)
well(上手に)
hard(一生懸命に)
頻度を設定する副詞 設定 基本:頻度を設定したい単語の前
動詞に設定する場合:notと同じ位置
usually(たいてい)
often(たびたび)
sometimes(ときどき)
程度を設定する副詞 設定 基本:程度を設定したい単語の前
動詞に設定する場合:notと同じ位置
so(とても)
really(本当に)
quite(かなり)
評価を設定する副詞 設定 文頭 clearly(明らかに)
probably(おそらく)

副詞の位置について本稿では大筋を述べるに留めています。なぜなら、副詞のもつ動的なニュアンスは「追加(後ろ置き)」「設定(前置き)」のいずれでも使えることが多々あるためです。

そのような場合は、語句の長さなどの観点から、わかりやすい英文になるような位置に置くことになります。このような細かい規則まで必要とされている方は文法書などでご確認ください。

※日本語では「時」は枠組みによって表現されるため、言葉としては体言止め(名詞のまま)で使われます。しかし、英語では「時」は移動させることによって表現します。そのため、これら「時」を表す英語の副詞には動きのニュアンスが含まれていることに注意してください。(日本語に引きづられないようにしてくださいね)

練習問題:副詞の語順

●問題

( )内の語句の内、正しいほうを選びなさい。

(1)John opened ( carefully the door / the door carefully ).

(2)He ( usually goes / goes usually ) to school by bike.

(3)My brother is traveling ( abroad now / now abroad ).

●解答

(1)John opened the door carefully.(ジョンはドアを注意深く開けた)

副詞carefullyは動詞openedに「注意深く」というニュアンスを追加しています。動詞+目的語+副詞という語順になるため、「the door carefully」が正解となります。

(2)He usually goes to school by bike.(彼はたいてい学校に自転車で行きます)

副詞usuallyは頻度を設定します。一般動詞goesの前に置くので、「usually goes」が正解となります。

【別解】頻度を設定する副詞なので、usuallyをnotに置き換えた He doesn’t goes to school by bike. という文章から、「not goes」→「usually goes」と選んでもOKです。

(3)My brother is traveling abroad now.(私の兄or弟はいま海外を旅行しています)

abroadは場所を移動させる副詞、nowは時を移動させる副詞です。時と場所は文末が基本で、同時に用いられるときは「場所→時」の語順になるため、「abroad now」が正解になります。