英語の副詞って何?副詞の見分け方や用法・位置を基本から解説!

このページの読了時間:約145

副詞はよく出てくる英文法用語ですが、その正体は一体何者なのでしょう。初心者でも副詞がつかめるように、働き・用法をわかりやすく解説します。迷いやすい副詞の位置についても記載しています。

スポンサーリンク

副詞とは

副詞の一般的な定義

まず「副詞」が一般的にどう説明されているのか確認してみましょう。さらっと目を通してみてください。

  • 副詞とは「名詞以外を修飾する表現」です。(出典『一億人の英文法』P.248)
  • 副詞とは「ほかの品詞に分類できない修飾要素」につけた名前である。(出典『Forest 6th edition』P.548)
  • 副詞は動詞、形容詞、副詞を修飾するほか、…(中略)…文修飾となるものもある。(出典 副詞 – Wikipedia

これらの説明でピンとくればよいのですが、実際にはよくわからない方のほうが多いのではないでしょうか。

後ほど「副詞の正体」について述べるものとして、その前に具体的な例文の中でどれが副詞なのかを確認しておきましょう。

どれが副詞なのか確認

次の例文でハイライトされているものが副詞です。

例文1:He run fast.(彼は速く走った)

例文2:The campaign started yesterday.(昨日、そのキャンペーンは始まりました)

例文1の副詞 fast は「速く(fast)→走る(run)」と動詞 run を修飾しています。

例文2の副詞 yesterday は文末に置かれて「昨日(yesterday)→そのキャンペーンは始まった(the campaign started)」と文全体を修飾しています。

確かに先ほどの一般的な定義で述べられていたように、「動詞や文全体を修飾している」ことがわかりますね。

しかし、これで納得しないでください。実はこの説明自体に英語の副詞がつかめなくなる理由が隠されているのです。

キーワードは「修飾」という用語です。これは「ある英単語」を翻訳したものなのですが、この用語が悪さをしているのです。

英語の副詞の定義

「副詞」は英語では次のように説明されています。

An adverb is a word that modifies a verb, adjective, another adverb, determiner, noun phrase, clause, or sentence.(出典 Adverb – 英語版wikipedia

副詞 adverb とは動詞や形容詞、他の副詞、限定詞、名詞句、節、文章を modify する単語のことである。 ※強調ならびに翻訳は著者によるもの

その「ある英単語」とは modify のことです。これまでの文法書は modify を「修飾する」と翻訳してきました。

しかし、そもそも modify とは「修正する・変更する・加減する」を意味する英単語です。

この「修飾する」と「修正する」の違いが問題を引き起こしているのですが、それを例文1で確認しましょう。

例文1:日本語:彼は速く走った。

日本語は「速く走った」という語順なので、「速く」は「走った」を「修飾している」と説明されても、スムーズに理解できます。

なお、「修飾」とは、ある言葉の内容を限定したり、それを述べている態度を限定したりする働きのことです。要するに「限定する」ものであり、基本的に前から後ろにしか係りません

例文1:英語:He run fast.

一方、英語は「run fast」という語順です。「fast」が「run」を「修飾している」と解釈するためには語順をさかのぼる必要があります。

しかし、ネイティブがそんな語順をさかのぼるような真似をするはずがありません。ネイティブはそのままの語順で言葉を使っているからです。

つまり、そのままの語順で言葉を使っている「ネイティブの感覚」がつかむことが、英語の副詞の正体をつかむことにつながるのです。

英語の modify とは

英語の modify は「修正する・変更する・加減する」という意味でしたね。それでは、具体的にどう modify しているのか、例文1で確認してみましょう。

例文1:He run fast.

動詞 run の流れに、副詞 fast を追加することで、動詞の働きを修正しています。

このようなイメージがネイティブの感覚です。これであれば、副詞の「修正する」働きもよくわかるのではないかと思います。

語順通りにイメージできれば、副詞の働きも自然とつかむことができるというわけだったのです。

副詞のコアイメージ

ここまで「英語の副詞とは何者なのか」を述べてきました。ここで、副詞の正体(コアイメージ)と主な用法を確認しておきましょう。

副詞のコアイメージは「場や動きを加える」です。

副詞の主な働きは「日時や場所を移動させる」「動きに様態を上乗せする」「程度を設定する」です。

副詞自体に動的なニュアンスが含まれていることに注意してください。

副詞は動的なニュアンスを含む

副詞は英語では adverb と表現されます。adverb の ad は「方向性」を表しています。verb は「動詞」ですね。

これらの構成要素からも、副詞は「動きを含んだ表現」だと感じて頂けると思います。

副詞の用法

ここからは副詞が英文内で実際どのように働いているのかを確認していきましょう。

日時や場所を移動させる副詞

例文:The campaign started yesterday.(昨日、そのキャンペーンは始まりました)

キャンペーンが始まったという情景を yesterday によって「昨日に」移動させています。

英語では出来事を述べていって、最後に時間軸を移動させるという方法を取ります。副詞は、その移動させる働きをしているわけです。

※時の表し方に関して、日本語では枠組みによって時を表現しますが、英語では時間軸を移動させることによって表現します。この違いは日本語と英語における認知の違いに由来しています。ご興味ある方は書籍『英会話イメージトレース体得法』をご参照ください。

例文:I’m home.(ただいま)

みなさん、この表現がなぜ「ただいま」になるのか、不思議に思いませんか?

日本語的な感覚では「私は家です」ですよね。頑張って解釈しても、せいぜい「私は家にいます」まででしょう。それがなぜ「ただいま」になるのでしょう?

この例文 I’m home. を「私は家です」や「私は家にいます」のように解釈してしまう理由は、私たちが home を名詞や形容詞のような静的な単語として捉えてしまっているからです。

しかし、実は home は動的なニュアンスをもつ単語なのです。そのことをイメージで確認してみましょう。

そうです。存在している私を home によって家に移動させているわけです。だから「ただいま」となるわけです。

このように副詞は日時だけでなく場所を移動させる働きもします。

動きに様態を上乗せする副詞

例文:He run fast.(彼は速く走った)

先に挙げているので繰り返しになりますが、走る動きに「速さ」を上乗せしています。

この例文のように「動きを上乗せしていく感覚」は日本語にはないものです。

これを日本語訳が「速く走った」だから「fast は run を修飾している」などと日本語の世界観で説明するのは、英語本来のイメージを台無しにするようなものです。

副詞によって動的なニュアンスを上乗せしていく」ー英語を慣れ親しむためにも、ぜひこの感覚をつかんでいただければと思います。

例文:She took my advice seriously.(彼女は私のアドバイスを真剣に聞き入れてくれた)

取り入れる動きに「真剣さ」を上乗せしています。

英語における動的な単語は直後の単語に影響を及ぼすだけでなく、その後にも影響が残ることがよくあります。

この例文で言えば、動詞 took は目的語 my advice に影響を及ぼすだけでなく、その後にも余韻を残しています。その余韻部分に副詞 seriously が上乗せされているわけなのです。

頻度・程度を設定する副詞

頻度や程度とは「多い⇔少ない」などの度合いのことです。

さきほどの様態はベースとなる動きがあって、それにニュアンスを追加する用法でした。この頻度・程度はベースとなる動きに度合いを設定して、動き自体を修正する用法になります。

例文:My daughter always goes to school by bus.(娘はいつもバスで学校に行く)

always は後に続く単語に「いつも」という頻度を設定します。always goes で「いつも行く」となります。

この用法は日本語と同じ感覚なので、あまり意識しなくても大丈夫ですね。

例文:I’m usually in my office until five on weekdays.(平日はたいてい5時まで会社にいます)

be 動詞の表す存在状態に「たいてい」という頻度を上乗せ・追加しています。

これは少しわかりにくいと思うので、イラストでも確認しておきましょう。

このように副詞 usually は be 動詞が表している存在状態そのものを修正しているわけです。

例文:I have almost finished my homework.(宿題はほとんど終わっています)

almost は後に続く単語に「ほとんど」という程度を設定します。almost finished で「ほとんど終えている(状態の)」となります。

評価を設定する副詞

例文:Unfortunately, he was dissatisfied with the result.(残念ながら、彼はその結果に不満でした)

Unfortunately は後に続く文に「不運なことに/残念なことに」という評価を設定します。

副詞の位置

副詞の位置について振り返っておきましょう。

時や場所を移動させる副詞の位置

例文:The campaign started yesterday.(昨日、そのキャンペーンは始まりました)

例文:I’m home.(ただいま)

時と場所を移動させる副詞は文末に置かれるのが一般的です。それまでに情景を描いておいて、そこから時間軸や場所を移動させるからです。

なお、時と場所が両方出てくる英文では、場所→時の順番で表現します。

参考:I’ll see you here tomorrow.(明日ここで会いましょう)

動きに様態を上乗せする副詞の位置

例文:He run fast.(彼は速く走った)

基本は動詞に対して副詞のもつ動的なニュアンスを上乗せする形で表現されるので、様態を表す副詞は動詞の後に位置づけられます

頻度・程度を設定する副詞の位置

例文:He is a very tall man.(彼はとても背の高い男性です)

副詞 very(とても)は、tall(背が高い)に対して程度を設定しています。このように頻度・程度を表す副詞は、頻度・程度を設定したい単語の前に置くのが基本です。

ただし、その頻度・程度を設定したい単語が動詞の場合、副詞の位置は「一般動詞の前」、「be動詞助動詞の後ろ」に置くのが原則になります。

例文:My daughter always goes to school by bus.(一般動詞の前)

例文:I‘m usually in my office until five on weekdays. (be動詞の後ろ)

例文:I will never forget your advice. (助動詞の後ろ)

少しわかりにくいかもしれませんが、頻度や程度を表す副詞の位置は否定を表すnotと同じ位置になります。(実は not も程度を表す副詞だと言えます)

そのため、頻度・程度を表す副詞をどこに置いたらよいか迷ったら、notに置き換えてみると判断しやすいと思います。

評価を設定する副詞の位置

例文:Unfortunately, he was dissatisfied with the result.(残念ながら、彼はその結果に不満でした)

評価を設定する副詞は文頭に持ってくるのが基本です。

なお、副詞の位置について本稿では大筋を述べるに留めています。なぜなら、副詞のもつ動的なニュアンスは「上乗せ(後ろ置き)」「設定(前置き)」のいずれでも使えることがよくあるためです。

そのような場合は、語句の長さなどの観点から、わかりやすい英文になるような位置に置くことになります。このような細かい規則まで必要とされている方は文法書などでご確認ください。

主な副詞、間違いやすい副詞

日時や場所を移動させる副詞の一覧

  • 日時:now(いま)、then(そのとき)、tomorrow(明日)、tonight(今夜)
  • 場所:here(ここに)、there(あそこに)、near(近くに)、home(家に)、abroad(海外に)

日本語では「時」は枠組みによって表現されるため、言葉としては体言止め(名詞のまま)で使われます。

しかし、英語では「時」は移動させることによって表現します。そのため、これら「時」を表す英語の副詞には動きのニュアンスが含まれていることに注意してください。(日本語に引きづられないようにしてくださいね)

動きに様態を上乗せする副詞の一覧

  • happily(幸せに)、well(上手に)、hard(一生懸命に)

happily のように形容詞 happy(幸せな) の末尾に -ly を付けることで、副詞 happily(幸せに)にすることができます。「状態を表す形容詞」を「動きを上乗せできる副詞」に変えるイメージですね。

頻度・程度を設定する副詞の一覧

  • 頻度:usually(たいてい)、often(たびたび)、sometimes(ときどき)
  • 程度:so(とても)、really(本当に)、quite(かなり)

評価を設定する副詞の一覧

  • clearly(明らかに)、probably(おそらく)

まとめ:副詞の用法、位置

副詞のコアイメージは「場や動きを加える」です。

副詞の主な働きは「日時や場所を移動させる」「動きに様態を上乗せする」「程度を設定する」です。

用法 位置 代表的な単語
日時を移動させる副詞 文末 yesterday(昨日)
場所を移動させる副詞 文末 home(家に)
様態を上乗せする副詞 動詞(+目的語)+副詞 well(上手に)
頻度を設定する副詞 基本:頻度を設定したい単語の前
動詞に設定する場合:notと同じ位置
usually(たいてい)
程度を設定する副詞 基本:程度を設定したい単語の前
動詞に設定する場合:notと同じ位置
almost(ほとんど)
評価を設定する副詞 文頭 Unfortunately(不運なことに)