英語の副詞って何?副詞の見分け方や用法・位置を基本から解説!

このページの読了時間:約1356

英語の副詞とは一体何者なのでしょうか。副詞のコアイメージを元に、副詞の主な用法(「日時・場所」「様態」「頻度・程度」「評価」)について解説しました。英文内のどこに置けばいいのか迷いやすい「副詞の位置」や「主な副詞・間違いやすい副詞」についても記載しています。

副詞とは

副詞の一般的な定義

まず「副詞」が一般的にどう説明されているのか確認してみましょう。

  • 副詞とは「名詞以外を修飾する表現」です。(出典『一億人の英文法』P.248)
  • 副詞とは「ほかの品詞に分類できない修飾要素」につけた名前である。(出典『Forest 6th edition』P.548)
  • 副詞は動詞、形容詞、副詞を修飾するほか、…(中略)…文修飾となるものもある。(出典 副詞 – Wikipedia

このような説明では、なかなかピンとこないですよね。それでは、実際のところ副詞とは何者なのかを解説していきましょう。

副詞のコアイメージ

副詞のコアイメージは「場や動きを加える」です。

例文:He ran fast.(彼は速く走った)

例文における fast が副詞に当たります。

fast は走る動き(ran)に「速さ」を加えています。「走った(ran)」+「速く(fast)」→「速く走った」というわけです。

さて、副詞を理解するためのポイントは2つあります。1つ目は、副詞は「動的なニュアンスをもつ」こと。2つ目は、副詞によって「場や動きを軌道修正する」ことです。

さきほどの例文に出てきた副詞 fast で言えば、「動的なニュアンス」とは「スピードメーターを上げること」に対応し、「動きを軌道修正する」は「走る動きに速さを加えること」に対応しています。

この「動的なニュアンス」と「動きを軌道修正する」は大切なポイントなので、英語本来の解説と絡めて詳しく確認しておきましょう。

副詞は動的なニュアンスをもつ

「副詞」は英語では adverb と表現されます。adverb の ad は「方向性」を表しています。verb は「動詞」ですね。

これらの構成要素からも、副詞は「動きを含んでいること」がわかりますね。

副詞は場や動きを軌道修正する

「副詞」の定義を英語版wikipediaで確認してみましょう。

An adverb is a word that modifies a verb, adjective, another adverb, determiner, noun phrase, clause, or sentence.(出典 Adverb – 英語版wikipedia

副詞 adverb とは動詞や形容詞、他の副詞、限定詞、名詞句、節、文章を modify する単語のことである。 ※強調ならびに翻訳は著者によるもの

注目していただきたいのは modify という英単語です。modify は「修正する・(部分的に)変更する・加減する」を意味します。

ここから、本記事では副詞を「場や動きを軌道修正する働きをする」ものとしているわけです。

副詞に対する旧来の解説の問題点

これまでの英文法では、副詞は「修飾する」ものと解説されてきました。

文字にすると「修飾する」も「修正する」と同じように感じられるかもしれませんが、実はこれが英語を英語のまま理解することを妨げてしまっているのです。それを例文で確認してみましょう。

例文:He ran fast.(彼は速く走った)

日本語訳の方では「速く」は「走った」を「修飾している」と説明されても、語順通りに理解できますね。しかし、英文の方では「fast」が「ran」を「修飾している」と解釈するためには語順をさかのぼる必要があります。

※「修飾」とは、ある言葉の内容を限定したりする働きのことです。要するに「限定する」ものであり、本来は前から後ろにしか係りません

しかし、ネイティブがそんな語順をさかのぼるような真似をするはずがありません。ネイティブはそのままの語順で言葉を使い、言葉を理解しているからです。

つまり、副詞を「修飾する」と解説するのは、日本語の世界観に引き戻してしまうこと(英文を和訳するためのテクニック)であり、それが英会話などの実践の場で必要となる「英語を英語のまま理解すること」を妨げてしまっていたというわけなのです。

※英語を英語のまま理解する方法についての詳細は「英語文法の基礎」をご参照下さい。

副詞の用法

副詞のコアイメージは「場や動きを加える」で、ここから副詞の主な用法として「日時や場所を移動させる」「動きに様態を上乗せする」「程度を設定する」が出てきます。

ここからは副詞が英文内で実際どのように働いているのかを確認していきましょう。

日時や場所を移動させる副詞

日時を移動させる副詞

例文:The campaign started yesterday.(昨日、そのキャンペーンは始まりました)

キャンペーンが始まったという情景を、副詞 yesterday によって「昨日に」移動させています。

英語では出来事を述べていって、最後に時間軸を移動させるという方法を取ります。副詞は、その移動させる働きをしているわけです。

時の表し方に関して、日本語では枠組みによって時を表現しますが、英語では時間軸を移動させることによって表現するという違いがあるのでご注意下さい。

※英語における場面展開についての詳細は「英文の組み立て方」をご参照下さい。

場所を移動させる副詞

例文:I’m home.(ただいま)

みなさん、この表現がなぜ「ただいま」になるのか、不思議に思いませんか?

日本語的な感覚では「私は家です」ですよね。頑張って解釈しても、せいぜい「私は家にいます」まででしょう。それがなぜ「ただいま」になるのでしょう?

この例文 I’m home. を「私は家です」や「私は家にいます」のように解釈してしまう理由は、私たちが home を名詞や形容詞のような静的な単語として捉えてしまっているからです。

しかし、実は home は副詞であり、動的なニュアンスをもつ単語なのです。そのことをイメージで確認してみましょう。

そうです。存在している私を home によって家に移動させているわけです。だから「ただいま」となるわけです。

このように副詞は日時だけでなく場所を移動させる働きもします。

動きに様態を上乗せする副詞

例文:He ran fast.(彼は速く走った)

fast は副詞であり、走る動きに「速さ」を上乗せしています。

この例文のように「動きを上乗せしていく感覚」は日本語にはないものです。

繰り返しになりますが、日本語訳が「速く走った」だから「fast は ran を修飾している」などと日本語の世界観で説明するのは、英語本来のイメージを台無しにするようなものです。

副詞によって動的なニュアンスを上乗せしていく」ー英語を慣れ親しむためにも、ぜひこの感覚をつかんでいただければと思います。

例文:She took my advice seriously.(彼女は私のアドバイスを真剣に聞き入れてくれた)

副詞 seriously によって、取り入れる動きに「真剣さ」を上乗せしています。

英語における動的な単語は直後の単語に影響を及ぼすだけでなく、その後にも影響が残ることがよくあります。

この例文で言えば、動詞 took は目的語 my advice に影響を及ぼすだけでなく、その後にも余韻を残しています。その余韻部分に副詞 seriously が上乗せされているわけなのです。

頻度・程度を設定する副詞

頻度や程度とは「多い⇔少ない」などの度合いのことです。

さきほどの様態はベースとなる動きがあって、それにニュアンスを追加する用法でした。この頻度・程度はベースとなる動きに度合いを設定して、動き自体を修正する用法になります。

例文:My daughter always goes to school by bus.(娘はいつもバスで学校に行く)

副詞 always は後に続く単語に「いつも」という頻度を設定します。always goes で「いつも行く」となります。

この用法は日本語と同じ感覚なので、あまり意識しなくても大丈夫ですね。

例文:I’m usually in my office until five on weekdays.(平日はたいてい5時まで会社にいます)

副詞 usually によって、be 動詞の表す存在状態に「たいてい」という頻度を上乗せ・追加しています。

これは少しわかりにくいと思うので、イラストでも確認しておきましょう。

このように副詞 usually は be 動詞が表している存在状態そのものを修正しているわけです。

例文:I have almost finished my homework.(宿題はほとんど終わっています)

副詞 almost は後に続く単語に「ほとんど」という程度を設定します。almost finished で「ほとんど終えている(状態の)」となります。

評価を設定する副詞

例文:Unfortunately, he was dissatisfied with the result.(残念ながら、彼はその結果に不満でした)

副詞 Unfortunately は後に続く文に「不運なことに/残念なことに」という評価を設定します。

副詞の位置

副詞の位置について振り返っておきましょう。

時や場所を移動させる副詞の位置

例文:The campaign started yesterday.(昨日、そのキャンペーンは始まりました)

例文:I’m home.(ただいま)

時と場所を移動させる副詞は文末に置かれるのが一般的です。それまでに情景を描いておいて、そこから時間軸や場所を移動させるからです。

なお、時と場所が両方出てくる英文では、場所→時の順番で表現します。

参考:I’ll see you here tomorrow.(明日ここで会いましょう)

動きに様態を上乗せする副詞の位置

例文:He ran fast.(彼は速く走った)

基本は動詞に対して副詞のもつ動的なニュアンスを上乗せする形で表現されるので、様態を表す副詞は動詞の後に位置づけられます

頻度・程度を設定する副詞の位置

例文:He is a very tall man.(彼はとても背の高い男性です)

副詞 very(とても)は、tall(背が高い)に対して程度を設定しています。このように頻度・程度を表す副詞は、頻度・程度を設定したい単語の前に置くのが基本です。

ただし、その頻度・程度を設定したい単語が動詞の場合、副詞の位置は「一般動詞の前」、「be動詞助動詞の後ろ」に置くのが原則になります。

例文:My daughter always goes to school by bus.(一般動詞の前)

例文:I‘m usually in my office until five on weekdays. (be動詞の後ろ)

例文:I will never forget your advice. (助動詞の後ろ)

少しわかりにくいかもしれませんが、頻度や程度を表す副詞の位置は否定を表すnotと同じ位置になります。(実は not も程度を表す副詞だと言えます)

そのため、頻度・程度を表す副詞をどこに置いたらよいか迷ったら、notに置き換えてみると判断しやすいと思います。

評価を設定する副詞の位置

例文:Unfortunately, he was dissatisfied with the result.(残念ながら、彼はその結果に不満でした)

評価を設定する副詞は文頭に持ってくるのが基本です。

なお、副詞の位置について本稿では大筋を述べるに留めています。なぜなら、副詞のもつ動的なニュアンスは「上乗せ(後ろ置き)」「設定(前置き)」のいずれでも使えることがよくあるためです。

そのような場合は、語句の長さなどの観点から、わかりやすい英文になるような位置に置くことになります。このような細かい規則まで必要とされている方は文法書などでご確認ください。

主な副詞、間違いやすい副詞

日時や場所を移動させる副詞の一覧

  • 日時:now(いま)、then(そのとき)、tomorrow(明日)、tonight(今夜)
  • 場所:here(ここに)、there(あそこに)、near(近くに)、home(家に)、abroad(海外に)

日本語では「時」は枠組みによって表現されるため、言葉としては体言止め(名詞のまま)で使われます。

しかし、英語では「時」は移動させることによって表現します。そのため、これら「時」を表す英語の副詞には動きのニュアンスが含まれていることに注意してください。(日本語に引きづられないようにしてくださいね)

動きに様態を上乗せする副詞の一覧

  • happily(幸せに)、well(上手に)、hard(一生懸命に)

happily のように形容詞 happy(幸せな) の末尾に -ly を付けることで、副詞 happily(幸せに)にすることができます。「状態を表す形容詞」を「動きを上乗せできる副詞」に変えるイメージですね。

頻度・程度を設定する副詞の一覧

  • 頻度:usually(たいてい)、often(たびたび)、sometimes(ときどき)
  • 程度:so(とても)、really(本当に)、quite(かなり)

評価を設定する副詞の一覧

  • clearly(明らかに)、probably(おそらく)

まとめ:副詞の用法、位置

副詞のコアイメージは「場や動きを加える」です。

副詞の主な用法は「日時や場所を移動させる」「動きに様態を上乗せする」「程度を設定する」です。

用法 位置 代表的な単語
日時を移動させる副詞 文末 yesterday(昨日)
場所を移動させる副詞 文末 home(家に)
様態を上乗せする副詞 動詞(+目的語)+副詞 well(上手に)
頻度を設定する副詞 基本:頻度を設定したい単語の前
動詞に設定する場合:notと同じ位置
usually(たいてい)
程度を設定する副詞 基本:程度を設定したい単語の前
動詞に設定する場合:notと同じ位置
almost(ほとんど)
評価を設定する副詞 文頭 Unfortunately(不運なことに)

【副詞関連記事】

【英文法の概要や英語学習のコツを知りたい方へ】

英文法の概要を『英会話イメージリンク習得法』にざっくりまとめています。分厚い英文法の参考書を読む前に、さらっとお読みください。

また「これから英語の勉強を始めるぞ!」という方向けに「英語学習を続けるためのコツ」なども掲載しております。ご興味ある方はぜひご覧ください。

imagelink_banner1

この記事のURLとタイトルをコピーする

シェアする

コメント

  1. アバター ゆっちゃんママ より:

    英語を習い始めたころ、文頭、途中、文末どこにでも出てくる副詞の位置に悩まされていました。しかし、今回の記事を読むと「なるほど!」と思いました。特に、「頻度・程度を表す副詞をどこに置いたらよいか迷ったら、notに置き換えてみると判断しやすいと思います」と書いてあり、大変参考になりました。

  2. アバター ニャンダフル より:

    副詞というものは日本語でも使い方がよくわからず英語でもいまいちピンとこない品詞でした。このコラムを読んで何となくイメージがわきましたが改めて副詞とはと聞かれるとうまく説明できる自信はないです。例文などを読んで副詞ということをあまり意識せずに使い方を覚えるのがいいのかなと思いました。

  3. アバター りゅうじ より:

    目から鱗が落ちるような副詞についての解説記事でした。副詞は文章の添え物としていままで捉えていましたが、それだけでは十全な理解には至らず困っていました。副詞のコアイメージが場や動きを加えることであることを踏まえれば、あとはその応用であることがはっきりする良い記事だと思います。

  4. アバター むちのき より:

    なるほど。英語の語順は「上乗せ・追加」していくものなんですね。ネイティブはいちいち語順をさかのぼったりしないという指摘がありましたが、私は英語を読んだり聞いたりするたびに語順をさかのぼってしまいがちでした。私の英語が上達しない理由は、英語の語順に馴染めていないからなんですね。ヒントを貰えたので、この点を意識しながら英語に触れてみようと思います。

  5. アバター 大洗 より:

    副詞は修飾するものではなく、modifyするものというのが新たな認識で非常にわかりやすかったです。また、副詞には動的な動きがあるという説明が、例文にもあるI’m home.等の副詞用法にもしっくりきました。

  6. アバター ひかる より:

    英語での副詞の説明で使われるmedify を文字通り「修正する」と翻訳することで、いろいろな用法や働きを違和感なく受け入れることができそうです。副詞のコアイメージ「場や動きを加える」という説明が説得力をもって入ってきました。

  7. アバター 猫スーパー より:

    まさかmodifyの説明から入るとは驚きました。でも、とてもわかりやすかったです。日本語と英語のそもそもの捉え方の違いが上手く説明されていると感じました。それぞれの副詞の位置についても、きちんと分類ごとに説明してあるのが良かったです。

  8. アバター ゴロンダ より:

    日本語の副詞でさえも使い方が難しいのに、英語の副詞は使い方が別格に難しいという印象がありました。しかし、こちらの記事では、簡潔かつ要点を絞ってまとめてくれているのでとても分かりやすいなと感じました。

  9. アバター 桜木 より:

    ネイティブの感覚だと文章を語順通りにイメージするという説明から、副詞のコアなイメージは「場所や動きを加える」である、という説明はとてもわかりやすいと思いました。

  10. アバター おしどり姉妹 より:

    ネイティブの感覚は日本語で育った人たちには伝わらないと思います、I’m homeのただいまは日本語にそれがあるからで、なければネイティブは違う感覚なのでしょう。副詞とはプログラミングのドット表記法のようでした。知っている言語にはmodifyというコマンドかメソッドがありました。この勉強もここまでくると単語帳さえあれば英語は話せるとおもっても良いと感じました。

  11. アバター 古池 より:

    副詞は動詞を「修飾」するということをすり込まれていたので、今回の記事で「修正」すると解説されていたのでかなり混乱したが、「修正」というのを念頭に置いて用法を一つずつ見ていくと、その意図がハッキリとわかり納得できました。I’m home.の解説も非常に役立った。

  12. アバター momodesk より:

    副詞というものを深く考えていなかったので、改めて、「場や動きを加える」というコアイメージで認識することができたので、副詞への考え方が変わりました。また、副詞の位置についても今まで考えたことがなく新鮮で解りやすかったです。