get along
1. 友好的な関係である、うまくやっている 《主に米国で用いられる》
I used to argue a lot with my parents, but now we get along fine.(かつては両親と言い争うことも多かったけれど、いまは私たちは良い感じにうまくやっています)
2. 状況などに対処する、生活などをやっている 《主に米国で用いられる》
How’s Sam getting along at university?(大学でサムはどんな感じでやっていますか?)
get along なぜ「うまくやる」「暮らす」になるの?
get は「得る」、along は「~に沿って」だと思いますが、これらを組み合わせてもこんな意味が出てくる理由がわかりません。
get along は直訳を組み合わせてもよくわからないですよね。このイディオムを理解するための一番のポイントは along のイメージをきちんと捉えることです。
get と along 両方のイメージを元に、get along を解説していきます。
get と along のコアイメージ
get のコアイメージは「何かのアクションによって自分のものにする」で、ここから「~の状態になる、~の状態にする」という意味が派生しています。
along のコアイメージは「前方に続く道沿いに進む」です。
along で重要なのは「その道の続く方に」という「方向」のイメージです。
「~に沿って」という日本語訳からは位置を表すニュアンスを強く感じるかもしれませんが、実際には動きのニュアンスも含んでいることに注意してください。
さて、get の後に along のような副詞(動きを表す単語)が続く場合、get は「なんやかんやして、~するようになる」という意味合いになります。
つまり、get along は「なんやかんやして、along するようになる」→「なんやかんやして、前方に進むようになる(=前方に進んでいる)」となるわけです。
get along のイメージ解説
意味 1. 友好的な関係である、うまくやっている
I used to argue a lot with my parents, but now we get along fine.(かつては両親と言い争うことも多かったけれど、いまは私たちは良い感じにうまくやっています)
we get along は直感的には「なんやかんやして、私たちは前方に進んでいる」です。
get along するのは we なので、私たちは一緒に前方に進んでいることになります。
また「なんやかんや」として何をするのかは文脈次第ですが、この例文の場合は「お互いの言い分を尊重する」などを表していると考えるのが自然ですね。
これらのイメージを合わせて、we get along は「お互いの言い分を尊重するなどして、私たちはうまくやっている」という意味になります。
なお、we get along はあくまで「私たちは一緒に前方に進んでいる」ことを表しているだけなので、どの程度仲が良いのかは文脈次第です。
とても仲良くやれていることを表したい場合は、well を用いて get along well(とても仲良くやっている)と表現します。
(私たちはちょうど良い感じに仲良くやっています)
get along は together を後につけることがあります。ニュアンス的には「一緒に」を強調しているだけなので、意味としては「仲良くやっている」でほとんど変わりありません。
ただ、together を用いることで、get along が後述の「対処する」方の意味ではなく、「友好的な関係である」の方の意味であることを明確にすることができます。
(私たちはいつもまあまあ仲良くやれてきています)
get along quite well は「まあまあうまくいっている」という意味になります。
quite well はイギリス英語では「まあまあうまく」、アメリカ英語では「とてもうまく」となり、程度加減が変わってしまうフレーズです。この例文の日本語訳はイギリス英語式で訳しています。
(どうして君たち2人は仲良くできないのか、私は理解できない)
don’t get along は「うまくいっていない」という意味になります。これは「一緒に前方に進んでいない」→「同じ方向を向けていない」イメージで考えれば大丈夫ですね。
(私たちはもう仲良くしていません)
The couple resolved their differences and made an effort to get along.
(そのカップルは意見の相違を解消し、仲良くしようと努力しました)
If we’re going to live under the same roof , we need to get along.
(もし同じ屋根の下で生活するつもりなら、仲良くやっていく必要がある)
意味 2. 状況などに対処する、生活などをやっている
How’s Sam getting along at university?(大学でサムはどんな感じでやっていますか?)
get along は人との関係以外に、対処しなければいけない状況・生活などに対しても用いられます。
その場合、get along は「なんやかんやして、状況・生活などを前方に進めている」となります。
この例文の場合は、大学での生活なので「大学生活をやっている、大学で過ごしている」という意味になります。
(大和がどんな風に生活しているのか、ずっと気になっているんです)
前後の文脈がないので確実ではありませんが、how Yamato is getting along は「生活」についてのことだとして「大和がどのように生活しているのか、大和がどんな暮らしをしているのか」という意味になります。
(マイケルは新しい仕事にどう対処しているのかなぁ?)
how Michael is getting along in his new job は「仕事」についてのことなので「マイケルは新しい仕事でどのように対処しているのか」という意味になります。
(心配しないで、私たちはあなたなしでもうまくやっていくわ)
I simply can’t get along without a secretary.
(秘書なしではまったくうまくやっていけません)
I can’t get along on my scanty pay.
(薄給で生活していけないよ)
We haven’t a great income, but we manage to get along.
(僕たちは収入がたくさんあるわけじゃないけれど、なんとか生活していけています)
All human activities must get along with nature harmony.
(すべての人類の営みは自然の調和とともに進められなければいけません)
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