動名詞の意味と用法、to不定詞との違いを徹底解説!

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動名詞が何者なのか初心者でもつかめるようにイメージを使って意味や用法を解説します。また同じように「~すること」と訳せる to不定詞との違いについても徹底解説しています。

動名詞のコアイメージ

動名詞とは動詞を -ing 形にしたもので、動詞に名詞の性質を加えたものです。そのため意味は「~すること」となります。

動名詞のコアイメージは「まさにその動き」です。

動名詞は何か行動しているところを写真で切り取ったようなイメージで捉えるとよいでしょう。

動名詞は「写真」のように状況をありありと描くことから、「過去に経験したこと、習慣的な行為」や「一般的にこうだろうと想像される行為」に対してよく用いられます。

動名詞は名詞の働きをもつので、英文内では主語目的語などになります。動名詞の用法については例文で確認していきましょう。

動名詞の用法

主語としての動名詞

例文:Talking in the library is prohibited.(図書館でのおしゃべりは禁止されていますよ)

例文では Talking in the library が「図書館でおしゃべりすること」という意味で、主語になっています。

イメージとしては、図書館でおしゃべりをしているところを写真のように切り取ったイメージです。

この例文は、いままさにおしゃべりしている人に向かって直接注意するときに使われます

【比較】主語としての to不定詞

例文:To talk in the library is prohobited.(図書館でのおしゃべり禁止)

To talk in the library は「図書館でのおしゃべり」であり、こちらも名詞の固まりとして主語になっています。

イメージとしては、to によって指し示した先に「図書館でおしゃべりをすること」が存在しているイメージです。この例文は禁止事項が記載された注意書きのような感じです。

動名詞と to不定詞の違いについては、後ほど詳しく確認します。

【!】記事が長い? 申し訳ありません…。こちらの記事は書籍にもまとめているので、書籍のほうが読みやすい方はぜひどうぞ。→『英文法イメージリンク【動詞の派生語】

目的語としての動名詞

例文:I like walking in the rain.(雨の中、歩くことが好きです)

walking in the rain は「雨の中を歩くこと」という意味で、動詞 like の目的語になっています。

この例文の動詞は like(~を好む)なので、「雨の中の散歩」は「習慣的な行為」であると考えられます。

つまり、この例文には「私は実際にたびたび雨の中を散歩している」ニュアンスが含まれているというわけです。

前置詞の目的語としての動名詞

例文:She is good at baking cookies.(彼女はクッキーを焼くことが上手です)

baking cookies は「クッキーを焼くこと」という意味で、前置詞 at の目的語になっています。

動名詞 baking cookies は「一般的なクッキーを焼くという行為」を表しています。

動名詞と to不定詞の違い

ここまで動名詞の意味・用法について述べてきましたが、ここからは動名詞と to不定詞の違いについて解説していきます。最初によくある質問を挙げておきましょう。

動名詞と to不定詞の違いは何ですか?

動名詞と to不定詞はどちらも「~すること」と訳せると思うのですが、実際の英文ではどちらかしか使えなかったり、両方使えたとしてもニュアンスが違っていると言われたりして、よくわからなくなってしまいました。動名詞と to不定詞の違いを教えてください。

to不定詞について

to不定詞は「to+動詞の原形」であり、to と動詞から成り立っています。重要な働きをするのは to の方なので、to のイメージを確認しておきましょう。

to のコアイメージは「別のところに向かう動き(矢印)とその向かう先にある対象(到達点)」です。

to不定詞の名詞的用法は to do で「~すること」という意味になりますが、「to で指し示した先に do という行為がある」というイメージから「これから~すること(将来)」や「~することになれば(条件)」というニュアンスをよく伴います。

そのため「動名詞と to不定詞の違い」のポイントは次のようになります。

  • 動名詞:行為そのもの
  • to不定詞(名詞的用法):先にある行為

このことを例文で確認していきましょう。

To see is to believe と Seeing is believing の違い

太郎 そういえばさぁ、学校の横に用水路あるだろ?あそこに亀がいるの知ってる?
信一 えー、まじで?いくらなんでも嘘だろ。あんなところに亀なんているはずないよ。
太郎 いやいや、俺も実際に見たんだって。じゃあ、放課後、見に行こうぜ。百聞は一見にしかずって言うだろ。(To see is to believe, as they say.)
信一 オーケー。
(放課後)
太郎 ほらっ!あそこにいるだろ!?
信一 ホントだ。こんなところにもいるもんなんだなぁ。百聞は一見にしかずだな。(Seeing is believing.)

日本語訳は同じ「百聞は一見にしかず」ですが、英文のほうは to不定詞と動名詞で違っていますね。それぞれの英文をイメージで確認してみましょう。

To see is to believe.

例文:To see is to believe.(見たら確かにそうだと信じることになるよ)

to see は「見ることになれば」、is to believe は「確かにそうだと信じることになる」という意味です。

これらの意味は、to の「指し示した先に行為が存在している」というイメージから発生しています。

なお、この表現は「実際に見てみないで、聞くだけだったり読むだけだったら、信じるところまではいかない」というニュアンスも含んでいます。

to によって動作まで距離がある感じになり、他の選択肢を考慮する余地が生まれているわけです。

Seeing is believing.

例文:Seeing is believing.(見たことは確かにそうだと信じているよ)

seeing は「見たこと」、believing は「確かにそうだと信じていること」という意味です。このように経験したことは動名詞のほうがしっくりきます

※なお、believing という表現は「実際に確かにそうだなと信じている」と解釈することもできますが、どちらかというと Seeing に合わせて believing になっているという側面が強いです。

なお、to不定詞も動名詞も日本語としては同じ「百聞は一見にしかず」を当てることができます。

その理由は、未経験の場合は「百聞は一見にしかずって言うだろ」のように使うことができ、経験済みの場合は「百聞は一見にしかずだな」のように使うことができるからです。

日本語は語尾を変えることで、どちらの場合にも使えるということですね。

like to ~ と like ~ing の違い

like to play

例文:I like to play baseball.(私は野球をすることが好きだ)

like to play は「野球をすることが好き」という意味です。

to で指し示された先に play baseball(野球をする)が存在しているイメージです。

like playing

例文:I like playing baseball.(私は野球をするのが好きです)

like playing は「野球をするのが好き」という意味です。

playing baseball によって描かれた「まさに野球をしている状況」、そんな状況が好きだと言っているわけです。

like to playとlike playingの違い

like to play と like playing は同じ意味で基本的に交換可能です。しかし、両者のイメージを確認すると、微妙に異なっていることがご納得頂けたのではないかと思います。

あえて両者の違いを挙げるならば、次のようになります。

like to play baseball のほうは to の存在によって play baseball との間に少し距離があり、その分だけ客観的な表現になっています。また to の指し示すイメージから未来志向(これから)のニュアンスが含まれます。

like playing baseball のほうは野球をしている状況の中にいるような感じであり、その分だけ主観的な表現になっています。過去の経験によってそのような状況を描いているという意味で、習慣的なことというニュアンスが含まれます。

動名詞と to不定詞のどちらも目的語に取れるが意味が異なる動詞

動詞 like では動名詞でも to不定詞でも意味が同じになりましたが、ここでは動名詞と to不定詞で意味が変わってしまう動詞を挙げておきます。

動詞+動名詞 または to不定詞 意味 違い
remember ~ing ~したことを覚えている 経験済みのこと
remember to ~ ~することを覚えている これからのこと
regret ~ing ~したことを後悔している 経験済みのこと
regret to ~ 残念ながら~しなければならない これからのこと
forget ~ing ~したことを忘れる 経験済みのこと
forget to ~ ~することを忘れる これからのこと
tried ~ing 試しに~してみた 実際にやってみた
tried to ~ ~しようとした 実際にはやらなかった可能性が高い

なお、目的語として動名詞と to不定詞のどちらかしか取らない動詞については、イメージと結びつけるよりはフレーズとして覚えてしまう方が英会話においては実用的です。

それらを一度に覚えようとすると大変ですので、出会うたびに一つずつおさえていって頂ければと思います。

まとめ:動名詞について

動名詞のコアイメージは「まさにその動き」で、意味は「~すること」です。

動名詞は「過去に経験したこと、習慣的な行為」や「一般的にこうだろうと想像される行為」に対してよく用いられます。

■動名詞の意味と用法

英文 働き この英文における注意点
Talking in the library is prohibited. 主語としての動名詞
I like walking in the rain. 目的語としての動名詞 「習慣的な行為」を表している
She is good at baking cookies. 前置詞の目的語としての動名詞 「一般的な行為」を表している

■動名詞と to不定詞の違いのポイント

  • 動名詞:行為そのもの(状況が描けること、経験済みのこと):過去志向
  • to不定詞(名詞的用法):先にある行為(距離があること、これからのこと):未来志向

【お知らせ】

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  • 読みやすいように編集しました。
  • 記事中に広告がありません。
  • 練習問題を設けました。
  • 参考例文を追加しました。

また電子書籍なので、キーワードで横断的に検索することができます。リファレンス用などとしてぜひご活用ください。

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コメント

  1. まき より:

    動名詞とto不定詞はあまり意識したことがなかったですが意味がとてもよく似ていますね。今まであまり考えずに使っていましたがこのコラムの解説で使い分けのイメージがつかめました。動名詞は実際にやったことでto不定詞はこれからやろうとしていることややらなかった可能性の高いことという解説がとても分かり安かったです。

  2. 葉月 より:

    Seeing / To see is believing / to believe や like to / like playing のニュアンスの違いの説明が非常に分かりやすく、その後の「動名詞とto不定詞のどちらも目的語に取れるが意味が異なる動詞」も一覧で確認できて役に立った。

  3. バロン より:

    今回一番理解できた部分は、動名詞は行動している場面を切り取ったものという文章とイラストです。特にコアイメージのイラストが印象的でとても分かりやすいなと思いました。

  4. じゃがじゃが より:

    動名詞とto 不定詞については、完全に同じものとして扱っていいように教わった記憶があります。が、toのコアイメージである「向かう動きとその対象」を考えると全く同じなわけがないんですよね。先にある行為、というニュアンスは盲点でした。

  5. スタミナ太郎 より:

    ~ingとto~の違いは漠然としか分かっていなかったので勉強になりました。コアイメージから英語を説き起こすというのは本当によいやり方だと思います。学生の頃にこういう英語教育を受けたかったです。

  6. ボヤッキー より:

    動名詞とto不定詞の使い方はそこまで意識したことがなかったですが、「百聞は一見にしかず」や「~することが好き」の説明から、to不定詞よりも動名詞の方が行為との距離が短いというイメージを理解できました。

  7. さやか より:

    動名詞とTO不定詞の利用法について再確認することができました。今まで、LIKEの後に動名詞をつけるか不定詞にするか、感覚的に使い分ける事が多かったのですが、今後はニュアンスに合わせて適切な言葉を選べそうです。

  8. 匿名希望 より:

    文章を読んで理解したと感じていてもそれを確かめる手段がないので、練習問題はとても役に立つと感じました。練習問題をもっとたくさん増やしてほしいです。

  9. にゃんダフル より:

    動名詞は何か行動しているところを写真で切り取ったような「まさにその動き」と記事に書いてありましたが、大変イメージしやすかったです。