
副詞 just は「ちょうど(just now)」「ただの~(just a joke)」のように、なんとなく意味がわかるものの、日本語にしようとすると「結局 just ってどういう意味なの?」と迷ってしまう単語です。
さらに、「とにかくやれ(Just do it.)」と強く言ったかと思えば、「ちょっと聞きたいんだけど(I just wanted to ask…)」と控えめになったりと、文脈によって印象がガラッと変わるため、つかみどころがないと感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、それらバラバラに見える just の意味を、コアイメージから意味の樹形図でつなげて解説します。just の本当の姿を、ぜひここでつかんでいってください。
just のコアイメージ
just のコアイメージは「ぴったりと収まっている」です。

just の語源は「神の目にかなう公平さ」であり、元々は裁判で「ぴったりの」量刑を下すといったニュアンスで使われていました。関連語に justice(正義)があります。
just の意味の樹形図
コアイメージを元に、just の主な意味を分類したものが、次の樹形図です。

just の主な意味と例文
ぴったり、ちょうど

ほぼコアイメージ通りですが、just は過不足のない「ぴったり、ちょうど」という意味を持っています。

例文1:This dress is just my size.(このドレスはぴったり私のサイズだ)
just my size は「ぴったり私のサイズ」という意味。
ドレスが大きすぎもせず、小さすぎもしない、ぴったりのサイズであることを表しています。
例文2:The train just left.(電車はたった今出たところだ)
just left は「ちょうど出た」という意味。
出発まで時間があるわけでもないし、出発してしばらく経っているわけでもない、まさにちょうどの時間であることを表しています。
(フタがぴったり合う)
The answer was just right.
(答えはぴったり正しかった)
I’ve just arrived.
(たった今着いたところだ)
The movie is just starting.
(映画はちょうど始まるところだ)
I have just enough money to buy it.
(それを買うのにぴったりのお金がある)
ぎりぎり

過不足のない「ぴったり」の状態とは、見方を変えれば「ぎりぎり」の状態とも言えます。そのため、文脈によって just は「ぎりぎり」という意味にもなります。

例文:I have just enough money to buy it.(それを買うちょうどぎりぎりのお金がある)
この例文は「ぴったり、ちょうど」で挙げたものと同じです。文脈として、あと1円でも足りなかったら買えなかったという話の流れであれば、「ぎりぎりのお金」となります。
※なお、いつも「ぴったり」「ぎりぎり」のどちらでも訳せるというわけではなく、文脈からどちらになるかだいたい決まります。以下の例文も参照してください。
(彼女はぎりぎり最終バスに乗れた)
I just passed the exam.
(ぎりぎり試験に受かった)
I just made it in time.
(ぎりぎり間に合った)
まさに、本当に

あるべきところにぴったりと収まっている状態とは、ある意味「理想」の状態とも言えます。ここから、状態を強調する用法が派生し、「まさに、本当に」という意味が出てきます。

例文:That was just incredible.(あれはまさに信じられなかった)
just incredible は「まさに信じられない」という意味。
「これぞまさに『信じられない』と言うべき状態だ!」という感じで強調しています。
(このケーキは本当においしい)
You look just gorgeous tonight.
(今夜は本当にきれいだよ)
I just love this song.
(この曲が本当に大好きだ)
単に~だけ

「ぴったりと収まっている」には「それ以上でもそれ以下でもない」というニュアンスが含まれています。ここから「それだけしかない」という、それ以外を省いたイメージに派生し、「単に~だけ」と限定する意味が出てきました。

例文:It’s just my opinion.(単に私の意見にすぎない)
just my opinion は「単なる私個人の意見」という意味。
私個人の意見でしかなく、属している組織の見解などではない、または何にでも当てはめられるような真理でもない、といった感じで「それ以外の何ものでもない」ことを表しています。
(彼はただの子どもだよ)
Don’t worry, it’s just rain.
(心配しないで、ただの雨だよ)
I’m just looking, thanks.
(見ているだけです、ありがとう)
とにかく~しろ

「単に~だけ」と限定した行為を、命令形などで相手に要求したとき、「とにかく~しろ」という意味になります。この行為を「つべこべ言わずにやれ」というニュアンスです。

例文:Just stop talking.(とにかく黙れ)
just stop talking は「とにかく話すのをやめろ」という意味。
「話す」という行為に限定して、それをとにかくストップしろ、と言っているわけです。
(とにかくやれ)
Just listen to me!
(いいから聞けって!)
Just try it once.
(とにかく一回やってみろ)
Just leave me alone.
(とにかく放っておいてくれ)
ちょっと~する

「単に~だけ」と限定した行為であることを明示することで、控えめな表現にすることができます。

例文:I just stopped by to say hello.(ちょっと挨拶に寄っただけです)
just stopped by は「ちょっと立ち寄っただけ」という意味。
just で「立ち寄っただけ」と限定することで、控えめな表現になります。
(ちょっとお聞きしたいことがあって)
Could I just borrow your pen?
(ちょっとペン借りてもいい?)
Just wondering, are you free tonight?
(ちょっと聞くけど、今夜空いてる?)
まとめ
just のコアイメージは「ぴったりと収まっている」です。

コアイメージを元に、just の主な意味を分類したものが、次の樹形図です。

| 意味 | 例文 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| ぴったり、ちょうど | This dress is just my size. | このドレスはぴったり私のサイズだ |
| 〃 | The train just left. | 電車はたった今出たところだ |
| ぎりぎり | I have just enough money to buy it. | それを買うちょうどぎりぎりのお金がある |
| まさに、本当に | That was just incredible. | あれはまさに信じられなかった |
| 単に~だけ | It’s just my opinion. | 単に私の意見にすぎない |
| とにかく~しろ | Just stop talking. | とにかく黙れ |
| ちょっと~する | I just stopped by to say hello. | ちょっと挨拶に寄っただけです |



コメント