英語で「保つ」を表す keep と hold ですが、どう違うのかわかりにくいですよね。この記事では、keep と hold のコアイメージを元に、keep と hold の違いを解説しました。
keep と hold のコアイメージ
keep のコアイメージ
keep のコアイメージは「持ち続ける」です。
keep は「持ち続けよう」や「継続させよう」という意志が感じられる表現です。
またある程度長い間続けるイメージになります。
hold のコアイメージ
hold のコアイメージは「手でぎゅっと握りしめて離さないでいる」です。
hold は「力を加えて保持する」イメージで、一時的な保持を表します。
keep と hold の違い
例文:He kept the door open.(彼はそのドアをそのまま開けておいた)
例文:He held the door open.(彼はそのドアが閉まらないように押さえた)
keep の例文は、彼が意図を持ってドアを開けたままにしておいたというニュアンスになります。
hold の例文は、そのドアとは放っておくと閉まってしまうようなドアであり、そのドアに力を加えることで一時的に開けたままにしたというニュアンスになります。
例文:Will you keep my seat for me while I go to the rest room?(トイレに行く間、この席を取っておいて頂けますか?)
例文:Will you hold my seat for me while I go to the rest room?(トイレに行く間、この席を取られないようにしておいて頂けますか?)
「席を取っておいてください」とお願いするときに keep を使うか、hold を使うかは前提となっている状況によって変わります。
keep は席に目配りするくらいで大丈夫だと思われる程度の混み具合のときに使います。
hold は席を外したら誰かに取られそうな雰囲気で、何度か断ってもらいそうな混み具合のときに使います。
keep と hold の主な用例
keep の主な用例
例文:Keep the change.(おつりは取っておいていいよ)
タクシーなどの支払い時によく使われるセリフです。
keep は「持ち続ける」、the change は「おつり」。つまり、運転手の手元にあるおつりをそのまま持ち続けていいよ、というわけです。
hold の主な用例
例文:Hold your hands up.(手を上げろ)
銀行などに強盗が押し入った時のセリフです。
よく「手を上げろ」という訳されますが、正しくは「手を上げていろ(手を下ろすな)」という意味です。
まとめ:keep と hold の違い
英単語 | コアイメージ | 違い |
---|---|---|
keep | 持ち続ける | 意図して維持する、長期間 |
hold | 手でぎゅっと握りしめて離さないでいる | 力を加えて保持する、短期間 |
コメント
keepとholdは使いにくい単語だなと普段から思っていましたが絵による解説で使い方がよくわかりました。同じ保という意味でもkeepは”静”、holdは”動”という感じで使い分ければいいのかなと理解しました。これからは使い分けに悩むこともなさそうです。
私の周りの日本人は、本当の意味を知ってるかどうかわかりませんが、holdよりもkeepの方を多用しているように感じます。もし、彼らが今回の記事を読めば、理解度が高まると思いました。特に、2つの例題は大変参考になり、イメージしやすいと感じました。
keepとholdの違いを分かりやすい例文で容易に比較することができた。特に、「席を取っておく」という意味の例文は、その場の混み具合によって使い分けられるという説明が、なるほど!と納得した。
keepとholdは、あまり間違わないようなイメージがありました。全然違うかと思っていましたが、けっこう近いのですね。「席を取る」のニュアンスの違いが、よくわかりました。イラストもわかりやすさの一因ですね。
keep, holdの最初のコアイメージの持ち続ける、手でぎゅっと握りしめて離さないでいるというのがまず解りやすく簡単に理解できた。そしてそこから、違いの意図して維持する、力を加えて保持するも大変解りやすく、覚えやすかったです。
コアイメージの比較はとてもわかりやすかったです。例文の比較も同じ文章を使っての比較だったので、意味の違いを理解しやすかったです。
一点だけ、「Hold your hands up.」についてですが、「手を上げていろ」という意味であれば「Keep your hands up.」でよいのかなと思ってしまいました。ここはkeepではなくholdのほうが適しているという解説があると、よりわかりやすいなと感じました。