have+O+C(OをCの状態にする)の応用として、have+O+過去分詞(Oを~してもらう)があります。この記事では、have+O+過去分詞 の用法についてイメージで解説します。
have+O+Cの応用としてのhave+O+過去分詞
have+O+Cの意味は「(周りの環境を整えるなど間接的な働きかけによって)目的語を~の状態にする」です。
have+O+過去分詞 のイメージは、このhave+O+Cを応用した「目的語を~された状態/~し終えた状態にする」となります。このようになるのは、過去分詞が「~された状態、~し終えた状態」を表すためです。
have+O+過去分詞 は次の3つの意味で使われます。
・使役(~させる、~してもらう)
・被害(~される)
・完了(~し終える)
意味が3つありますが、慣れるまでの間は「使役(~させる、~してもらう)」の意味で使うと思ってもらってかまいません。他の「被害」や「完了」は、そういう用法もあるんだな、くらいの温度感で見てもらえればと思います。
使役(~させる、~してもらう)
例文:She had her car repaired.(彼女は車を修理してもらった)
「彼女の車=修理された状態にする」で、「車を修理してもらった」という意味になります。
have+O+過去分詞 は「目的語を主語の影響が及んでいる環境下に置いて、過去分詞の状態にする」という、ある意味ゆるい表現です。
そのため、この表現からは誰が修理したのかはわからない(=自分自身が修理した可能性もある)わけですが、ほとんどの場合において「他の人が修理する」=「他の人に修理してもらう」となります。
(私は髪を切ってもらった)
They had their house painted.
(彼らは家を塗ってもらった)
被害(~される)
例文:I had my wallet stolen.(私は財布を盗まれた)
「私の財布=盗まれた状態」という出来事があった(経験をした)というイメージで、「財布を盗まれた」という意味になります。
(彼女は携帯電話を壊された)
完了(~し終える)
例文:I have my paper all written.(私は論文をすっかり書き終えてしまった)
「論文=すっかり書かれた状態にする」で、「すっかり書き終えてしまった」という意味になります。この表現は、自分が書き上げた論文が完成した状態であることを強調しています。
(表題はもう選んでおいた)
have+O+過去分詞 と get+O+過去分詞 の違い
have+O+過去分詞 の基本の意味は「使役(~させる、~してもらう)」です。しかし、「~させる、~してもらう」という意味は get+O+過去分詞 でも表現することができます。使役動詞としてのhaveとgetの違いは何なのかについて説明しておきましょう。
例文:I had my hair cut.(私は髪を切ってもらった)
haveを用いた場合は「(周りの環境を整えるなど間接的な働きかけによって)髪=切られた状態にした」ことを表します。
have+O+過去分詞は仕事やサービスとして依頼した結果を表すときによく使われます。たとえば、この例文は「(理髪店に行って、当然のこととして)髪を切ってもらった」というニュアンスでよく使われます。
例文:I got my hair cut.(私は髪を切ってもらった)
getを用いた場合は「(なんやかんやして)髪=切られた状態にした」ことを表します。
get+O+過去分詞は何らかの過程を経て、ある状態に至ったときによく使われます。文脈によるので一概に言えませんが、たとえば
・(店員さんが休憩時間だったが、ちょっと無理を言って)髪を切ってもらった
・(面倒くさい気持ちに打ち勝って、理髪店に行って)髪を切ってもらった
このような感じで、何かしらの過程があったことを含んだ表現になります。
両者の違いについて簡単にまとめると次のようになります。
・have+O+過去分詞「(当然のこととして)Oを~してもらう」
・get+O+過去分詞「(なんやかんやして)Oを~してもらう」
まとめ
have+O+過去分詞 のイメージは「目的語を~された状態/~し終えた状態にする」です。
have+O+過去分詞 には「使役(~させる、~してもらう)」「被害(~される)」「結果(~し終える)」という3つの用法があります。
用法 | 意味 | 例文 |
---|---|---|
使役 | ~させる、~してもらう | She had her car repaired. |
被害 | ~される | I had my wallet stolen. |
結果 | ~し終える | I have my paper all written. |
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