『アナと雪の女王』の Let It Go(レリゴー)って結局どういう意味なの?

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先日、編集部で『アナと雪の女王』に出てくる「Let it go.」(レリゴー)が話題にあがりました。

「let」「it」「go」(レット・イット・ゴー)それぞれ単品ではそんなに難しい単語ではないのに、「Let it go.」だとイメージがつかめなくなってしまったという方は多いのではないでしょうか?そんな「Let it go.」を編集部の遠藤と今井による対談形式で解説します。

中学英語イメージリンク

「Let It Go」(レリゴー)のイメージ

今井 突然ですが、『アナと雪の女王』の主題歌の「Let It Go」ってご存知ですか?

遠藤 うん、知っているよ。『アナと雪の女王』も見たことあるよ。

 僕はまだ見ていないんですが、結構いい映画みたいですよね。ところで、この「Let it go.」ってどういう意味なんですか?

 

 今井くんはある程度英会話ができるんだから、「Let it go.」って聞いて何となくイメージできるんじゃないの?

 そうですね…。Let it go の全体的なイメージとしては「it」をピャーッと、あてもなく自由にどこかへ行かせちゃうような感じですね。

 

「Let It Go」(レリゴー)の意味

 それでだいたい合っているよ。じゃあ、イメリン流に解説してみようか。さきに結論を言うと「Let it go.」って次のイラストのようなイメージなのね。

 今井くんは「itを自由にどこかへ行かせちゃう」と表現したけれど、もう少し正確にいえば、「おさえていた力を解放する」ようなイメージです。どうして、こんなイメージになるのか、それぞれの単語ごとに確認してみましょう。

 

letのコアイメージ

 まずlet のコアイメージは「そのままに任せる」。

 何かをしたがっているならば、そのようにさせてあげるとか、新たな力を加えずにそのままにしておくとかってことね。

 なるほど…。let はあるものの動きを制限しないで、そのままに任せるみたいな意味合いがあるってことですね。

 そうだね。例えば、今井くんが悪いイタズラをしたがっている子どもで、親から「そんなことしちゃいけません!」って言われているとするよね。

 そんなときに誰かが今井くんに「Let it go.」と言ったら、それは「持っている思いをそのまま外に出させろよ、自由にさせてやれよ」みたいなニュアンスになるってことだね。

 なんか「Let it go.」がイケナイことをそそのかしている、ちょいワルオヤジのセリフのように聞こえてきました(笑)

※ let が出てくる使役構文については「使役構文まとめ:make, have, get, letの違い」をご参照下さい。

 

itのイメージ

 そうね(笑) で、次は「it」だけど、 it は基本的に「漠然とした状況」を表します。だから「it」は状況次第でなんとでも解釈できるんだよね。

 なので、映画を見ていない人にはさっぱりわからないと思うんだけど、とりあえず挿入歌に出てくる「Let it go. Let it go.」の「it」は、雪の女王であるエルサが持っている「誰の目にも触れさせてはいけない力」を表しています。

 映画を見ていないので「そうなんですね」としか言えないですが、わかりました。

 

goのコアイメージ

 最後は「go」だね。go は「場の中心から離れて、他のところへ動き出す」というイメージです。

 goは「行く」という日本語が当てられがちだけど、「動き出す」という意味合いもあることに注意してね。むしろ今回の「Let it go.」では、その「動き出す」ニュアンスが強くて、どこかに行ってる途中ってわけじゃないんです。

 そして「アナと雪の女王」の場合、雪の女王であるエルサは「誰の目にも触れさせてはいけない力」をずっと自分の中に閉じ込めている。その力に焦点があたっているシーンなので、go が前提としている場の中心は「エルサの心の中、内面」になるわけだね。

 

まとめ:let it goの意味

 じゃあ、Let it go. で「内なる力を解放させる」みたいな(笑)

 その通りだね。以上を合わせて「Let it go.」で「自分の中に渦巻いている力を、そのまま外に出してあげよう」と言っているわけで、ここから「なるようになれ(私はもう知らない)」みたいなニュアンスも出てくるわけです。

 なるほど。おかげでなんとなく分かりました。ありがとうございました。

 

「Let It Go」(レリゴー)の日本語訳「ありのままで」に関する参考記事

参考 『ありのままで』の歌詞はトンデモ訳?→日本語版に合わせたプロの仕事! – Togetterまとめ

英語版と日本語版の比較がわかりやすく書かれています。こういった英語と日本語の比較記事はたくさんありましたが、英語そのものの表現についての解説記事があまりなかったので、今回記事化しました。

 

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