リピーティングのメリットと注意点

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リピーティングでモデル音声を真似することには次のようなメリットがあります。

  • 1.単語の発音を学ぶことができる。
  • 2.単語間の音のつながりを学ぶことができる。
  • 3.センテンス内の強弱を学ぶことができる。
  • 4.文の区切りを学ぶことができる。

こういう基本的ですがとても大切なことを、総合的に学べるのがリピーティングです。この4点についてもう少し説明しておきましょう。

【1】単語の発音を学ぶ

第1の「単語の発音」は英会話ではとても重要な要素です。「文法は正しいがカタカナ英語で話す」よりも、「文法は間違えているがネイティブに近い発音で話す」ほうがネイティブにとっては理解しやすいからです。そのため、なるべく発音をネイティブに近づけるように心がける必要があります。

しかし、発音のトレーニングは非常に退屈なものです。「v、v、v」や「sh、sh、sh」といった音を繰り返し発声するようなトレーニングを続けられる人は、そんなにいないでしょう。「発音」はリピーティングでなるべくモデル音声に近い音を出していくことで学んでいくのが妥当な方法だと思います。

ネイティブ並みの発音が必要になったら発声練習の機会を別に設ければよいのです。そういう後づけでも十分に発音を矯正することはできます。学習の初期段階では口や舌の位置などを意識するよりも聞こえたように話してみる程度に留めておき、声に出す練習が嫌にならないようにしましょう。

【2】単語間の音のつながりを学ぶ

第2の「単語間の音のつながり」については、これを意識してリピーティングすることで聞き取り能力を向上させることができます。

単語間の音がつながることを「リエゾン」や「リンキング」と呼びます。私たち日本人が英語を聞き取れない理由の1つがこの音のつながりです。それによってまったく違う音のように聞こえてしまうのです。

さきほどのストーリーのなかに「You’re just in time.」というセリフがありました。この「just in」をネイティブは「ジャスティン」と発音しますが、音のつながりに慣れていなければなかなか聞き取れません。

「just in」くらいなら難しくないかもしれませんが、「ハヴィッチュアウェイ」という音を「Have it your way.」(好きなようにしろ)のことだと理解できるようになるのは、そう簡単なことではありません。

音のつながりに慣れるにはモデル音声をリピーティングして、つながった状態の音を自分のなかに蓄積することが大切です。話すことができれば、その言葉は聞き取ることもできます。そのため英会話を習得するにあたってリピーティングは一石二鳥の方法といえます。

最初はどのように単語間の音がつながっているのか見当がつかないこともあると思いますが、リピーティングを繰り返すうちにどんな単語同士がつながるのか理解できるようになります。焦らずに、まずは聞こえたように話してみるようにしてください。

【3】センテンス内の強弱を学ぶ

第3に「センテンス内での強弱」についてですが、この強弱は文字として読むだけでは、やはりわからないものです。

さきほどのストーリーのなかに「Can’t you just use regular oil?」という太郎のセリフがありますが、ここには「おつかいに行きたくない」という気持ちが込められています。「普通の油を使うことはできないの?」という単純な質問ではないのです。そして、その気持ちを「Can’t」や「just」といった単語を強く読むことで表しているわけです。

その次の太郎のセリフも「You‘re really making me work.」と普通なら強く発音しない You を「お母さんたら!」という気持ちを込めて強く発音します。

このように会話では「情報」だけではなく「感情」もやり取りします。しかし英文を読んだときに意味(情報)を理解するのに一生懸命なうちは、なかなかそこに込められている感情までは思いが及ばないものです。

しかしモデル音声を聞けば発音の強弱で感情も自然に伝わってきます。それを真似てリピーティングすることで感情移入することもできます。

英語も日本語と同じで、話し方や強弱の付け方でニュアンスが変わります。とくに会話ではほとんどすべての文に感情が含まれていますが、感情は文字では表現しにくいので訳にもはっきりと出てきません。モデルの音声をセリフの強弱、つまりアクセントも含めてなるべく忠実に真似することが大切です。

【4】文の区切りを学ぶ

第4に「文の区切り」についてです。リピーティングするときは意味的なかたまりごとに区切りを入れ、そのかたまりごとに読んでいきます。例えば、先ほどの文を / で区切ると次のようになります。かたまりごとに声をだして読んでみてください。

Taro comes home from school / and opens the door enthusiastically.

みなさんがこの文を読んだときに、区切りでひと呼吸(一拍)置いたと思います。このように「区切り」は、会話では「呼吸」に対応します。長いセンテンスだとその区切りで息継ぎを入れることもあります。

区切りはもっと細かくすることもできます。さきほどの文をもっと細かく区切ってみましょう。

Taro comes home / from school // and opens the door / enthusiastically.

新しく追加した区切りによって、意味的なかたまりはさらに小さくなっています。学習を始めたころは意味的なかたまりが大きいと焦点が定まらず、かたまりの表す意味がぼやけてしまいます。最初はかたまりを小さくしておいて、慣れていくにつれてかたまりを大きくしていくとよいでしょう。

ネイティブは意味のかたまりごとに話したり読んだりしています。逆に私たちはモデル音声をリピーティングで真似することで、ネイティブが自然だと感じている区切りの位置を学んでいくわけです。ネイティブがどこからどこまでを意味のかたまりと考えているのか、それを意識しながらリピーティングを行うようにしてください。

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