「時間がかかる」を表す英語表現 It takes 時間 to do のイメージ解説、takeとspendの違い

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「駅まで30分かかる」「この仕事を終えるのに2時間かかる」――こんなふうに、「~するのに時間がかかる」と言いたい場面は、日常会話でも英作文でもよくありますよね。

この構文は、takeのコアイメージ解説記事の「時間・労力をとる(無生物主語)」でも軽く触れていますが、ここでは基本形に加えて、「人が~するのに時間がかかる」というパターンや否定文・疑問文でよく使われるパターンについても確認していきましょう。

この記事でわかること
  • It takes+時間+to doの使い方
  • It takes+人+時間+to doのイメージ
  • takeとspendの違い

It takes+時間+to do

例文:It takes 30 minutes to get to the station.(駅に着くのに30分かかります)

It takes 30 minutesは「その状況が30分を取り込む」→「その状況が30分を消費する」なので、「30分かかる」となります。続くto get to the stationは「駅に着くこと」で、it(その状況)=「駅に着くこと」であると補足しています。(itは形式主語であり、文脈上to get to the stationを指しています。)

まとめると、「その状況は30分かかる、その状況とは駅に着くこと」となり、「駅に着くには30分かかる」となります。

It takes only a minute to microwave this.
(これを電子レンジで温めるのには1分しかかかりません)

It takes+人+時間+to do

例文:It takes me two hours to finish this task.(私がこの作業を終えるのに2時間かかります)

It takes me two hoursは「その状況が私の2時間を消費する」です。続くto finish this taskで、it(その状況)=「この作業を終えること」であると補足しています。

まとめると、「その状況は私の2時間を消費する、その状況とはこの作業を終えること」となり、「私がこの作業を終えるのに2時間かかる」となります。

 

It takes+人+時間+to doは「人が~するのに時間がかかる」という意味です。注意したいのは「人」を表す語が入る位置で、動詞takeのすぐ後ろに置くのがポイントになります。

It takes him 40 minutes to commute to his office.
(彼が会社へ通勤するのに40分かかります)

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「時間がかかる」でよく使われる疑問文・否定文

疑問文

例文:How long does it take to bake a cake?(ケーキを焼くのにどのくらいかかりますか?)

疑問文ではHow long(どれくらいの時間)を使うのが定番です。

How long does it take him to read one book?
(彼が一冊の本を読むのにどれくらい時間がかかりますか?)

否定文

例文:It doesn’t take much time to learn this phrase.(このフレーズを覚えるのにあまり時間はかかりません)

否定文ではmuch time(多くの時間)やlong(長く)と一緒に使われることが多いです。

It doesn’t take long to assemble this furniture.
(この家具を組み立てるのに時間はかかりません)

takeとspendの違い

「時間を使う」という意味で似ている動詞にspendがあります。このspendはtakeとどう違うのでしょうか?

takeの場合

例文:It took two hours to clean the room.(その部屋を掃除するのに2時間かかった)

「その状況は2時間を消費した、その状況とは部屋を掃除すること」→「部屋を掃除するのに2時間かかった」という意味です。

ポイントは、主語itが時間をtakeしていることです。あくまで時間を消費したのは状況なので、部屋の掃除に要した時間を客観的に述べている感じになります。

spendの場合

例文:I spent two hours cleaning the room.(私はその部屋を掃除するのに2時間費やした)

「私は2時間を使った、部屋を掃除しながら」→「私は部屋の掃除に2時間かけた」という意味です。この場合、私が2時間を使っているので、主観的なニュアンスが強くなります。

なお、spendは主語が「持ち時間、持ち金」を意図的に使う場合に用いられるため、主語には意思決定ができる「」を持ってきます。また構文としては spend+時間+動詞のing形 になることが多いです。

使い分けのポイント

takeとspendの使い分けのポイントは、主語がItか人か、そして客観的な必要時間か、主観的に使った時間か、という点になります。

単語 主語 ニュアンス
take It 客観的な必要時間
spend 主観的に使った時間

この記事は書籍『基本動詞イメージリンク1』から抜粋したものです。この記事でIt takes+人+時間+to doのイメージがつかめたら、書籍でさらに理解を深めてみてください。書籍では、次のような内容を紹介しています。

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・takeとneedの違い

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まとめ

It takes+人+時間+to doは「人が~するのに時間がかかる」という意味です。「人」は動詞takeのすぐ後ろに置くのがポイントです。

意味 例文
~するのに時間がかかる It takes 30 minutes to get to the station.
人が~するのに時間がかかる It takes me two hours to finish this task.
どのくらいかかりますか? How long does it take to bake a cake?
あまり時間はかかりません It doesn’t take much time to learn this phrase.

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