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一般動詞の疑問文
肯定文:You like coffee.(あなたはコーヒーが好きです)
疑問文:Do you like coffee?(あなたはコーヒーが好きですか?)
一般動詞の疑問文をつくる場合、Do を主語の前に入れます。
疑問文では「聞き手」が必要になります。主語の前に入れた Do が聞き手を引きつけて、それ以降の内容を尋ねている、と捉えるとよいでしょう。
3単現の疑問文
肯定文:He likes coffee.(彼はコーヒーが好きです)
疑問文:Does he like coffee?(彼はコーヒーが好きですか?)
3単現の場合、Does を主語の前に入れて、その後の一般動詞には s をつけません。
一般動詞の疑問文の一覧表
一般動詞の疑問文への答え方
疑問文:Do you like coffee?(あなたはコーヒーが好きですか?)
答え1:Yes, I do.(はい、好きです)
答え2:No, I don’t.(いいえ、好きではありません)
一般動詞の疑問文には Yes か No で答えます。Yes なら do を使い、No なら don’t を使います。
■ 3単現の場合
疑問文:Does he like coffee?(彼はコーヒーが好きですか?)
答え1:Yes, he does.(はい、好きです)
答え2:No, he doesn’t.(いいえ、好きではありません)
3単現の場合は、Yes なら does を使い、No なら doesn’t を使います。
be動詞の疑問文
肯定文:You are busy.(あなたは忙しいです)
疑問文:Are you busy?(あなたは忙しいですか?)
be動詞の疑問文をつくる場合、be動詞を主語の前に出します。
一般動詞の疑問文では「聞き手に尋ねる」働きと「動作を表す」働きを別々の単語で表しますが、be動詞の疑問文では「聞き手に尋ねる」働きと「イコールでつなぐ」働きを be動詞1つで表します。
be動詞の疑問文では、be動詞の「イコールでつなぐ」働きが主語の後で実行されているわけです。
be動詞の疑問文の一覧表
be動詞の疑問文への答え方
疑問文:Are you busy?(あなたは忙しいですか?)
答え1:Yes, I am.(はい、忙しいです)
答え2:No, I am not.(いいえ、忙しくないです)
be動詞の疑問文には be動詞で答えます。
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ことばの研究室
■ 英語は「聞き手とのやりとり→状況描写」、日本語は「状況描写→聞き手とのやりとり」
遠藤 疑問文がふつうの文と違うところは「聞き手とのやりとり」があることです。今回は「聞き手とのやりとり」を含めた疑問文の文全体の流れについて見ていきましょう。
今井 あれ? 文頭にもってきた be動詞や Do が「聞き手を引きつけて尋ねる」って言ってましたよね。
遠藤 はい、文頭の be動詞や Do も重要ですが、そこも含めて文全体がどうなっているのかを確認しておきたいと思います。次の例文で考えてみますね。
例文:Do you play soccer every Sunday?(毎週日曜日にサッカーをしますか?)
先に結論から言うと、英語では「聞き手とのやりとり→状況描写」、日本語では「状況描写→聞き手とのやりとり」という流れになっているのです。
今井 えーと、状況描写という部分は、これまでふつうの文が表していたのと同じように考えればいいですか?
遠藤 そうです。そのため、状況描写内での流れはこれまでと同じく、英語だと「中心から周辺へ」、日本語だと「周辺から中心へ」ですね。
今井 なるほど。状況描写についてはこれまで通りに考えればいいんですね。それで「聞き手とのやりとり」が疑問文から新しく出てきたと。
遠藤 日本語の方で言えば、「しますか?」や「しますよね」のように語尾を変化させますが、そこが「聞き手とのやりとり」に当たります。
あと、日本語だと、話し相手が先生なのか・友だちなのか・家族なのか、話し相手によっても語尾の言い方を変えていますよね。そういうのも「聞き手とのやりとり」なので、語尾のところで表現されるわけです。
今井 ほぉ、そう言われてみればそうですね。日本語だと、友だち相手には「サッカーするの?」ですが、目上の人だと「サッカーしますか?」のように言い方を変えますもんね。
遠藤 ただ、日本語の方は「聞き手とのやりとり」におけるパターンがかなり豊富ですが、英語の方はシンプルです。たとえば、日本語だと「サッカーするの?」と「サッカーしますか?」は相手によって使い分けますが、英語だと Do you play soccer? という1パターンになります。
今井 英語だと、人と人が基本的に対等な関係のようなので、そういうところも影響していそうですね。いずれにせよシンプルなのは助かります。
遠藤 まとめると、英語では be動詞や Do を主語の前にもってきて疑問文をつくりますが、より正確に言えば「主語の前」というよりも「状況描写の前」にもってきているのです。
状況描写の前にもってきた be動詞や Do が「聞き手」を引きつけて、「それ以降に描写する状況」について尋ねている、というわけですね。