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中学英語のおさらい解説動画シリーズ、第17回目は『比較級・最上級・原級比較』です。なぜ最上級では the をつけるのか? どうして as tall as が「同じ高さ」になるのか? このような疑問にお答えしています。
※こちらの記事は、中学英語のおさらい動画の内容を要約したものです。
導入・目次
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![]() | 今回説明するのは次の5つの表現です。 ① taller than ② the tallest ③ more, most ④ as tall as ⑤ not as tall as ① ~より背が高い ①から③までが比較級・最上級の解説内容で、④と⑤が原級比較の解説内容です。 |
比較級・最上級
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![]() | I am taller than Taro.(私は太郎よりも背が高い) taller は「もっと高い」という意味で、taller を tall の比較級と呼びます。 |
![]() | 比較級は2つのものを比べて「もっと○○」と言いたいときに使います。 比較級は形容詞や副詞の語尾に er をつけて表します。 |
![]() | I am the tallest of the three.(私はその3人の中で一番背が高い) tallest は「もっとも高い」という意味で、tallest を tall の最上級と呼びます。 |
![]() | 最上級は3つ以上のものを比べて「一番○○」と言いたいときに使います。 最上級は形容詞や副詞の語尾に est をつけて表します。 |
![]() | 最上級を使うときは、ふつう「the+最上級」の形で用います。 tallest だけだと「もっとも高い」という状態を表すだけですが、the tallest と the を加えることで「その、もっとも高い、人」のように「その人」と特定される感じになります。 |
![]() | つまり、本来は I am the tallest person of the three. のように person を加えるべきところなのですが、the があれば person を述べなくても伝わるよね、ということで、person を省略するのがふつうになっているというわけです。 このように the は名詞とセットで使うものなので、名詞がない場合は頭の中で補ってもらえたらと思います。 |
![]() | Soccer is more popular than tennis. Soccer is the most popular in my class. more popular は「もっと人気がある」、most popular は「もっとも人気がある」という意味です。 popular のように長い単語の場合は、語尾に er や est をつけるのではなく、先に more や most を用いて、比較級・最上級を表します。 なお、the most popular の部分は1つ前で説明したように the most popular sport(その、もっとも人気のある、スポーツ)と sport を補って考えてあげるとよいです。 |
![]() | 2つのものを比べるときは「比較級+than」で(~よりも○○)という意味を表します。 3つ以上を比べるときは「the+最上級」で(一番○○な人・物)という意味を表します。 なお、形容詞・副詞が長い単語の場合は「more+形容詞・副詞」で(もっと○○)、「most+形容詞・副詞」で(もっとも○○)となります。 |
原級比較
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![]() | Taro is as tall as Ken.(太郎は憲と同じ背の高さです) as tall as は「~と同じ背の高さ」という意味であり、この tall を「原級」と呼びます。 |
![]() | 原級とは「形容詞や副詞そのままの形」のことです。 ふつうの文では形容詞や副詞と述べればいいのですが、ものを比べる表現のときは比較級・最上級と区別するために、原級という名称を用います。 つまり、原級比較とは「形容詞・副詞そのままの形を用いた比較表現」ということです。 |
![]() | 原級とは形容詞・副詞そのままの形だと述べました。しかし、そのままだと比較のニュアンスは出てきません。 この比較のニュアンスは as as のところから出てくるので、そのイメージを as tall as で確認しておきましょう。 1番目の as は、as tall で「ある高さ」という意味になっています。2番目の as は、イコールでつなぐ働きをしています。 つまり、as tall as は「ある高さである、その高さとは~と同じ」となるので、「~と同じ背の高さ」という意味になるわけです。 |
![]() | Jiro is not as tall as Taro.(二郎は太郎ほど背が高くない) not as tall as は「~ほど背が高くない」という意味です。 しかし、as tall as が「同じ」を表すのであれば、not as tall as は「同じではない」つまり「背が高い」か「背が低い」かの、どちらの意味にも取れそうな気がしますよね。 どうして「~ほど背が高くない」つまり「~より背が低い」という方の意味しか取らないのか説明をしておきます。 |
![]() | イラストは not as tall as のイメージです さきほど as tall は「ある高さ」と説明しましたが、実はこの as には「到達」のニュアンスが含まれています。 そのため、as tall は正確に言えば「ある高さに至る」という動きを含んだものだと考えてください。 これを not が否定するわけなので、not as tall は「ある高さに至っていない」となります。 あとは2番目の as で「その高さとは~と同じ」となるので、全体で「~ほど背が高くない」という意味になるわけです。 これも日本語で考えると迷子になってしまうので、英語のイメージで捉えるようにしてもらえたらと思います。 |
![]() | ・as tall as (~と同じ背の高さ) ・not as tall as (~ほど背が高くない) |
CoffeeTime
![]() | ▼今井くんとの対談 ・比較表現も先に結論から述べる |
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編集後記
この動画では遠藤による解説スピードを1.1倍速から1.05倍速に変更しています。変更理由は、コメントで「聞きにくくなった」というお声を頂いたからですね。解説スピードを等倍(1.0倍)にするかどうかも迷いましたが、やはり動画時間の短縮という観点もあり、折衷案とさせていただきました。また何かありましたら、お気軽にコメントいただければと思います。
なお、最近コメントで「今井さんと先生のやり取りのお陰で、意味がより深く理解できます」というお声をいただき、本当に嬉しい限りです。引き続き動画制作を頑張ってまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。(遠藤)