第6回目は『疑問詞の疑問文』です。What や Who などの疑問文の作り方を機械的に覚えていませんか?そこには私たち日本人にも理解できる自然さがあります。日本語との比較も含めて解説しました。
※こちらの記事は、中学英語のおさらい動画の内容を要約したものです。
導入・目次
![]() | 今回のテーマは「相手に答えてほしいことを最初に提示」です。 |
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![]() | 今回は次のようなことを説明していきます。 (1)What の疑問文 |
What の疑問文
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![]() | まずは be動詞の場合から。 What is that?(あれは何ですか?) what は「何」という意味で、文頭に置かれた What は「何なのかわからないものがあります」と宣言しています。 その後、is that と疑問文の語順にすることで、聞き手に対して、質問していることを伝えます。文全体で「あれは何ですか?」という意味になります。 |
![]() | 続いて、一般動詞の場合です。 What do you have?(あなたは何をもっていますか?) 最初の What で「何なのかわからないものがあります」と宣言しています。 その後、do you have と疑問文の語順にすることで、「あなたはもっていますか?」と聞き手に尋ねています。 さて、ここでよく見てほしいのですが、do you have の後に目的語がありません。ふつうは have の後に目的語がなければいけません。どうしてこれで大丈夫なのでしょうか? |
![]() | 英語では、このような場合、文頭に出てきた疑問詞を目的語のところに入れて穴埋めをする、ということをします。要するに、動詞「もっている」の後ろに、文頭で述べた「何」をもってくる、というわけです。 こうして、文全体で「あなたは何をもっていますか?」という意味を表すようになります。 |
![]() | 文頭の「何」をもってくるのは、実は be動詞の場合でも同じです。最初の例文に戻って、一連の流れを詳しく見てみましょう。 ① 文頭の What まず、what を「はてなボックス」で表しています。 最初に What と述べることは、ブロックを叩いて「何」を表に出すようなイメージです。聞き手に対して、答えてほしいのは「何」だ、と提示しているような感じで捉えてください。 |
![]() | ② 疑問文 is that を続ける 表に出した「何」は、その後のどこかに収まるはずなので、とりあえずつかんでおきます。 その状態で疑問文 is that を続けます。前回の動画(否定・疑問編)で解説したように、is のところで「聞き手に尋ねる」働きをして、主語である that の後で「イコール」を実行しています。 |
![]() | ③「何」を収める さきほど、is that で文が終わりとなると、イコールの後が空いてしまっていましたよね。なので、そこにつかんでいた「何」を収めて、状況描写を完成させます。 |
![]() | ▼what の疑問文 ・最初に What で「何なのかわからないもの」を提示します。 |
![]() ![]() ![]() | ▼今井くんとの対談 ・what を空いているところに収めて、状況描写を完成させるという流れは、他のところでも出てきそう。 ・日本語で「何」と尋ねるときは、言葉の位置を変えなくてよい。英語では、what を「聞き手とのやり取り」という最初にもってくる必要がある。 |
who の疑問文
![]() | who の疑問文は what と同じように考えて大丈夫です。その違いは、聞き手に答えてほしいのが「物」だと what、「人」だと who というものです。 |
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![]() | Who is that boy? who は「誰」という意味です。 ① Who で聞き手に答えてほしいのは「誰」だと提示します。 こうして「あの男の子は誰ですか?」となります。 |
![]() | 一般動詞の場合も見ておきましょう。 Who do you like? ① Who で聞き手に答えてほしいのは「誰」だと提示します。 こうして「あなたは誰が好きですか?」となります。 |
![]() | さきほどと同じく一般動詞ですが、who が主語になる場合を確認しておきましょう。 Who likes orange juice? ① Who で聞き手に答えてほしいのは「誰」だと提示します。 このとき Who は主語になっています。主語の Who は3人称・単数なので、動詞は likes となります。 英文をストレートに訳すと「誰ですか?その人はオレンジジュースが好き」となるので、「オレンジジュースが好きなのは誰ですか?」という意味になります。 |
![]() | ▼who の疑問文 ・Who is …?(~は誰ですか?) |
![]() | ▼今井くんとの対談 ・Who likes orange juice? は疑問文の語順になっていないので、質問されていることがわかりにくい。 |
Where, When, Which, How の疑問文
![]() | 残りの疑問詞 where, when, which, how についても、さらっと確認しておきましょう。 |
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![]() | Where do you play soccer?(あなたはどこでサッカーをしますか?) where は「どこ」という意味です。where は場所を表す副詞なので、do you play soccer(あなたはサッカーをしますか?)に対して「どこで」と場所を移動させています。 |
![]() | When do you play soccer?(あなたはいつサッカーをしますか?) when は「いつ」という意味です。when は日時を表す副詞なので、do you play soccer(あなたはサッカーをしますか?)に対して「いつ」と日時を移しています。 |
![]() | Which bag do you want?(あなたはどのバッグが欲しいですか?) which は「どれ」という意味で、which bag で「どのバッグ」となります。which は「いくつかある内のどれなのか」を尋ねるときに使います。 do you want(あなたは~を欲しいですか?)の「~」に「どのバッグ」を収めて、状況描写を完成させています。 |
![]() | How is the weather?(天気はどうですか?) how は「どう」と尋ねるときに使います。How is ~? で「~はどんな状態ですか?」という意味になります。 |
![]() | How do you go to school?(あなたはどうやって学校に行きますか?) How で聞き手に答えてほしいのは「どう」だと提示して、do you go to school で「あなたは学校に行きますか?」と尋ねています。これらを合わせて「あなたはどう学校に行きますか?」となります。 How do you ~? で「あなたはどうやって~しますか?」と、方法を尋ねる表現になります。 |
![]() | How many cats do you have?(あなたは猫を何匹飼っていますか?) how many cats で「どのくらいの猫」と、程度や数量を尋ねる表現になります。 |
![]() | ・Where:場所を尋ねる ・When:日時を尋ねる ・Which:(いくつかある内の)どれなのかを尋ねる ・How:状態、方法、程度を尋ねる |
![]() | ▼今井くんとの対談 ・Which は2択? ・How do you go to school? は「バスで」や「歩いて」などの方法を尋ねている。 |
編集後記
今回は What などの疑問文がテーマです。この疑問詞の疑問文ですが、ふつうは「ふつうの疑問文」から「疑問詞の疑問文」を作る流れで解説を行いますが、動画ではあえて「疑問詞の疑問文そのままをストレートに解釈する」方法で解説しています。
そのように解説した理由は、ネイティブだって「ふつうの疑問文を作ってから、疑問詞の疑問文を作る」ようなことはしないからです。ネイティブも同じ人間であり、子どもでも理解できるようなものでなければ、おかしいのです。
そのように考えたこともあって、今回の解説動画では、疑問詞の疑問文をそのままの語順でストレートに解説しました。本における解説と少し異なっているところもあるので、その点ご容赦いただければと思います。(遠藤)
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