第40章 形式主語構文 It is ~ (for …) to do

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ここまで過去分詞を使った受け身と現在完了形について見てきました。ここからは to不定詞を使った表現を3章にわたって見ていきます。今回は形式主語構文 It is ~ to do(…することは~です)がテーマです。なぜ it が形式主語として使われるのかに注目して読み進めてください。

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It is ~ to do(…することは~です)

例文:It is interesting to visit foreign countries.(外国の国々を訪れるのは面白いです)

例文における it を「形式主語」と呼びます。It is interesting(面白いです)→ to visit foreign countries(外国の国々を訪れることは)という意味になります。

形式主語

it が形式主語として使われる理由は、it が「空(から)」のイメージを含んでいるからです。このことを、これまで習った it の働きから確認しておきましょう。

第12章で出てきたように it は「前述の物そのものを引き継ぐ」働きや「時・天候・状況などを表す」働きをします。

・前述の物そのものを引き継ぐ it は「空の容器」のようなもの。
・時・天候・状況などを表す it は「空の背景」のようなもの。

このように it は「空」のイメージを含んでいるため、本物の替わりに置かれる形式主語としても使えるわけです。

形式主語 it と to不定詞

形式主語 it を用いた It is interesting は「面白いです」という意味になります。しかし、主語が「空」なので、これだけでは何が面白いのかわかりません。そこで、to visit …と to不定詞を続けることで、何が面白いのかを説明しています。

形式主語を用いるパターン

形式主語を用いたもので、よく出てくる表現を確認しておきましょう。

・It is easy to do(~することは簡単です)
・It is difficult to do(~することは難しい)
・It is impossible to do(~することは不可能です)
・It is interesting to do(~することは面白い)
・It is nice to do(~することは良いです)
・It is dangerous to do(~することは危ない)
・It is important to do(~することは重要です)

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It is ~ for A to do(…することは A にとって~です)

例文:It is difficult for me to read the book.(その本を読むのは私にとって難しい)

It is difficult(難しいです)→ for me(私にとって)→ to read the book(その本を読むことは)という意味になります。

It’s nice to see you again.(またお会いできてうれしいです)
It was not easy for me to find Mr. Imai because he wore a camouflage uniform.(今井くんを見つけるのは私にとって簡単ではありませんでした。その理由は彼が迷彩服を着ていたからです)

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ことばの研究室

■ to不定詞を主語にもってくると主語が長くなる?

今井 形式主語構文ですけど、to不定詞を主語にしたらダメなんですか?

例文:To visit foreign countries is interesting.

 こんな感じで to不定詞を主語にもってきた方がわかりやすいと思うんですが……。

遠藤 いい質問ですね。これに関しては「to不定詞を主語にもってくると主語が長くなる。しかし、英語では長い主語は好まれないので、代わりに形式主語を用いる」という説明がよくされるのですが、聞いたことはありますか?

今井 あっ、それ聞いたことあります。でも、To visit foreign countries なんて全然長くないですよね。実際、これより長い主語の英文を何度も見たことがあるので、その説明ではまったく納得できないです。

遠藤 実はこれ、主語だけの話ではないんです。前に、英語は「静」と「動」を繰り返して状況を描いていくという話をしましたよね。これに関係するのですが、英語ではなるべく早く「静→動→静」までを述べておきたいのです。

今井 目的語や補語まで早く言い切りたいってことですか?

遠藤 そうです。とりあえずそこまで言っておいてから、後で足りていない情報を補うのが、英語における「ふつう」なのです。

今井 なるほど。確かに形式主語を使えば It is interesting のようになるので、早く「静→動→静」までたどり着けますね。

遠藤 なるべく早く「静→動→静」まで言い切りたいというのは、英語全般に当てはまることなので知っておくとよいですよ。

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